タイの基礎知識


タイの基礎知識

タイへの旅を快適にするために、最低限覚えておきたい情報と緊急時の連絡先を合わせて紹介しています。ご出発前に、一読ください。

入国書類

入出国カード/税関申告書(通常、航空機の中で配布されます。まれに数が不足する場合がありますが、タイ到着後に空港でも入手できます。出国のための航空券をご用意ください。

パスポート&ビザ

パスポートについて



  • タイ入国後30日(29泊30日)以内の観光目的の滞在の場合(往復の航空券又は他国へ出国する航空券等を所持している事が条件)、日本国籍であればビザなしで入国することができますが、国際規定によりパスポートの残存期間は6ヶ月以上と定められています。

  • 30日以上の滞在を予定されている方、あるいは観光目的以外で入国される方は事前にタイ王国大使館・領事館においてビザを取得して下さい。

  • 各航空会社によりパスポート残存期間の規定が異なるため、ご利用になる航空会社にお問い合わせ下さい。

パスポート滞在期間:入国審査官がパスポートに押印する滞在期間を確認して下さい。当該期間を越えて滞在した観光客については、タイ出国時に超過分1日につき500バーツの罰金が課せられます。なお、この罰則が適用された場合、次回入国時に困難が発生する場合がありますのでご注意ください。

ビザについて

観光ビザなどを含むその他のビザに関しての詳細は、在京タイ王国大使館VISA課までお問い合わせください。

ビザ延長について:滞在期間の延長を希望する場合は、入国管理局に申請料1900バーツを添えてその旨申請して下さい。観光ビザの場合更に1ヶ月の延長が可能です。申請は英語で行い、バンコクの入国管理局での申請所要時間は約1時間です。

衛生規定

汚染地域から入国する場合を除いて、予防接種の必要はありません。

禁制品

麻薬、猥褻物、一部の果物・野菜・植物、知的財産侵害物品等。
※電子タバコの持ち込みは禁止されています。違反した場合には、10年以下の懲役または50万バーツの罰金のいずれが科せられます。

免税範囲

タバコ/電子タバコ



  • タバコ類持ち込みは制限、1人250グラム、または200本まで。

  • 他人の分を1人で持っているだけでも没収及び罰金となります。

  • 税関申告不可。超過分は原則没収及び罰金となります。

  • 電子タバコのタイへの持ち込みは禁止されています。違反した場合には、10年以下の懲役または50万バーツの罰金のいずれかが科せられます。

酒類

1本(1リットル)以下で、それ以上の持ち込みは原則没収または罰金を科せられる場合もあります。

その他

カメラ、ビデオカメラは各1台、フイルム5本、ビデオテープなど3本

通貨

タイバーツ



  • 出国:タイからのバーツの持ち出しは、1人5万バーツまで。

  • ただし、近隣諸国のミャンマー、ラオス、カンボジア、マレーシア、ベトナムへの持ち出しは、50万バーツまで。

  • 入国:タイへのバーツの持ち込みは無制限。

外国通貨

出入国を問わず、外国通貨の持ち込みは原則無制限。 ただし、2万米ドル相当の外貨の場合は税関申告が必要。申告漏れが判明した場合は罰金。

必要書類

タイ入国に備え、機内で配布される入出国カードを予めご記入ください。また、税関申告するものがない方は、税関申告書の提出は不要です。詳しくは、入国と出国の流れを参照。

時差

日本とタイの時差はマイナス2時間で、タイで午前8時のとき日本は午前10時です。

服装



  • 一年を通して日差しが強く、高温多湿の気候なので、通気性の良い服装をおすすめします。ただし、チェンマイなどの山岳部では、朝晩冷え込むこともあり、また、デパートやレストランの中、エアコンバス・空調寝台車などでは、エアコンが効きすぎているところがありますので注意してください。羽織るものが一枚あると便利です。

  • 敬虔な仏教国であるタイでは、寺院は神聖なる信仰の場所です。参拝するときは、節度ある服装を心がけてください。ワット・プラケオ、王宮や一部寺院ではタンクトップ、ホットパンツなど極端に肌を露出した服装やかかとの無いサンダルでは入場できません。

電気

電圧は交流220V(50Hz)で、プラグはBF、Cタイプ。中級以上のホテルでは、日本と同じプラグもありますが、電圧にはくれぐれも注意してください。日本の電化製品をご利用の場合はプラグ・アダプター・キットを携帯されることをおすすめいたします。

電話



  • タイから日本へ電話を掛ける場合は、001-81(日本の国番号)-「0」をとった市外局番から相手先の電話番号をプッシュする。

  • 2006年12月1日よりタイ国内の携帯番号が9桁から10桁に変更になっています。最初の「0」の次に「8」を追加してください。

  • 街中の公衆電話では、「International」の表示のあるものは国際電話が可能。

  • ホテルの部屋の電話を利用するのが最も便利ですが、郵便局や空港からも掛けることができます。硬貨を多めにご用意いただくか、コンビニなどでテレフォンカード(300バーツから)をご購入ください。

※タイの国番号「66」

チップ



  • タイには、チップの習慣があります。ホテルでは、荷物を運んでくれたポーターやハウスキーパーへのチップに20バーツ程度をご用意ください。

  • また、サービス料を含まないレストランで食事をした場合は、料金の10%を目安にチップとしてテーブルに置いておきましょう。マッサージを受けた場合も同様です。

両替・銀行



  • 空港や両替のできるホテルを除いて、タイでは円やドルは使えません。タイ到着時に空港で必要な両替を行ってください。

  • スワンナプーム新国際空港内の銀行両替所は、24時間営業をしており、市内の銀行は月曜日から金曜日の10:00~16:00まで、観光地やホテル街にある出張両替所なら8:30~20:00頃まで開いています。

  • タイ・バーツ(Baht)は変動相場制を取っているので両替率が毎日変化します。バンコク銀行現在の為替レートをご参照ください。

郵便



  • 観光旅行の記念にポストカードなどを日本へ出す場合は、ホテルのフロントから出すことも出来ます。

  • 空港やフアランポーン中央駅にも郵便局の出張所があります。

  • バンコク中央郵便局(GPO)
    市内チャオプラヤー川沿いのチャルン・クルン通りにあります。
    02-233-1050
    営業時間:月~金8:00~20:00&土日祝日8:00~13:00

ビジネスアワー&ショップ営業時間

銀行

月曜日から金曜日9:00~15:00(土日祝祭日休み)

ショップ、デパート

オープン10:30~11:00頃/クローズ21:00頃

セブンイレブンやファミリーマートなどのコンビニエンスストア

24時間営業

医療情報



  • タイの医療は水準が高く、日本の病院と変わりない治療を受けることができます。

  • バンコク市内や観光地には、英語が通じる大型私立病院があり、日本語を話す医師やスタッフが常駐している病院もいくつかあります。

  • 国内の病院の詳しい情報は、タイ国政府観光庁発行各方面別のパンフレットにてご覧いただけます。最寄りの事務所にお問い合わせください。

マナー



  • 空港内やレストランを含む冷房のきいた建物内では、スモーキングエリアを除き「禁煙」となっています。

  • 路上への吸殻のポイ捨てはもちろんゴミのポイ捨てや唾を吐くことも罰金の対象となっています。

マナーを守って、楽しい旅にしましょう。その他エチケットについては、タイでのエチケットをご覧ください。

いざという時に

外国人観光旅行者の安全を図るために、ツーリスト・ポリスが特別に設けられており、「Tourist Police」と言う肩章をつけています。観光地にはツーリスト・ポリス警察署や派出所が設けてあり、英語を話すことができますので、トラブルが発生した場合は連絡をしましょう。

ツーリストポリス・コールセンター

局番なし:1155

スワンナプーム国際空港内

02-132-6596

ドンムアン空港内

02-5351-641

警察

局番なし:191

火事

局番なし:199

救急車

各大型病院へ連絡

イミグレーション(入国管理局)ビザ延長など

バンコク入国管理局 Immigration Division 1
The Govenment Complex Commemorating His Majesty, B Building ,Floor 2 (South
Zone) Chaengwattana Road (Soi 7) , Laksi , Bangkok 10210
Tel:02-141-9889, Fax:02-143-8228
(開館時間)月~金 08:30-12:00 ,13:00-16:30
(閉館日)土日祝日
地図(Immigration Division 1 )

日本国大使館

177 Witthayu
Road, Lumphini, Pathum Wan, Bangkok 10330
02-207-8500(代表番号), 02-696-3000

日本国大使館領事部パスポートの紛失等

177 Witthayu
Road, Lumphini, Pathum Wan, Bangkok 10330
02-207-8501, 02-696-3001(直通番号)

日本国大使館邦人援護係

02-207-8502,
02-696-3002

在チェンマイ日本国総領事館

Consulate-General
of Japan in Chiang Mai, Airport Business Park,90 Mahidol Rd.T.Haiya, A. Muang,
Chiang Mai 50100
053-203-367

日本からタイへの所要時間



  • 日本からスワンナプーム国際空港へは、所要時間約6時間です。

  • 直行便は、新東京国際空港(成田)から週63便、羽田空港から21便、関西国際空港から週24便、中部国際空港から週11便、福岡国際空港から週7便、新千歳空港から週4便の計130便があります。

  • 各空港を飛び立った飛行機は沖縄、台湾、ベトナム、ラオス上空を飛行し、タイ東北部からバンコク、プーケットへ向かいます。

  • タイの空港での手続きは入国の流れをご覧ください。。

旅行者への注意事項



  • タイ国政府観光庁・本部には残念ながら旅行者が詐欺やキャッチセールス等の被害にあう事件の報告、苦情が寄せられています。旅を快適に楽しむためにも、詐欺やキャッチセールスの手口には気を付けましょう。観光地で親しげに声を掛けてくる者の中には、日本人観光旅行者を標的にして睡眠薬強盗、いかさま賭博、宝石・洋服詐欺等の事件に巻き込もうと企んでいる者が数多くいます。「旅行者が購入した商品を2倍、3倍で転売して利益が得られる」などという話はあり得ません。さらに安易について行った結果、誘拐等の被害に遭う可能性も。声を掛けられても不用意に相手にしない、見知らぬ者とは飲食をしない等の注意が必要です。また、タイ国では競馬以外の(公)ギャンブルは禁止されていることも知っておきましょう。

  • 現地で起きた事件や被害は、必ず現地の警察、ツーリスト・ポリスで被害届や報告書の手続きをしましょう。日本に帰国してから被害届等の発行はできません。

  • タイ大使館をはじめ、領事館、タイ国政府観光庁及び政府機関は、購入された商品に対する返品や返金の責任及び義務を負う事は一切ありません。

その他

タイでは仏教の日が年に数日あり、それらの日にはアルコール類の販売は法律で禁止されています。
選挙前日や選挙当日もアルコール類の販売は禁止されています。

アルコール類に関しては、通常 11:00-14:00、17:00-24:00までの販売となります。

正式国名:プラテート・タイ

国旗:トン・トライロング(三色旗)

タイの国旗はトン・トライロング(三色旗)と呼ばれています。それぞれの色は、青:国王 白:宗教 赤:国家、及び国民の団結心を表しています。

面積・国土:タイは、カンボジア、ラオス、ミャンマー、マレーシアと国境を接し、またアダマンダン湾・タイ湾という二つの海に接しています。東南アジア・インドシナ半島の中央に位置し、インド/ヨーロッパ方面と中国とを繋ぐ交易拠点として古くから発展してきました。国土面積は51万3115平方キロメートル(日本の約1.4倍で、フランスとほぼ同じ大きさに当たります。76の県があり、国土面積の約40%を農地が占めています。

首都:クルンテープ・マハーナコン 英語名 BANGKOK

バンコクは天使の都を意味します。バンコクの人口は572万人で、首都面積は1,562.2平方キロメートル(東京都の約4分の3)となっています。

年号:仏歴を使用しています。西暦に543を加えると仏歴になります。

気候:熱帯性気候

タイは全国的に熱帯性気候です。暑季(3~5月)、雨季(6~10月)、涼季(11~2月)の3シーズンに大きく分かれます。全国の年間平均気温は約28度程度で、バンコクで4月の平均気温は30度程度。12月に平均気温は25度程度です。

時差:-2時間

人口:6540万人 大多数がタイ族で、その他、華僑、マレー族、山岳少数民族等が挙げられます。

日本との時差は―2時間で、日本の正午がタイの午前10時です。

言語:タイ語

タイの公用語はタイ語です。タイ語には独自の文字がありますが、このタイ文字は133世紀末にカンボジアのクメール文字に範をとって作られた表音もじです。現在のタイ文字は44の子音文字と32の母音文字がありこれらを組み合わせ、音節を作り5ス類の音調により発音されます。日常会話では地方によって方言があり、山岳部の少数民族は独自の言語を使用しています。観光地のホテルやレストランでは、英語も通じます。

通貨:バーツ (Baht ,略称:THB)

宗教:タイの国教は上座部仏教(小乗仏教)で、国民の9割以上が仏教を信仰しています。(仏教93.9%、イスラム教5.2%、キリスト教0.7%)(タイ全国の仏教寺院数は約3万、僧侶は約29万人)。

政治体制:立憲君主制(1932年以降)

行政組織:内閣は国王によって任命された首相1名及び35名以内の国務大臣によって構成され、中央行政組織は1府19省よりなり、各省庁には国務大臣及び一部省庁に副大臣が任命されています。

地方行政は、県(ジャンワット)、群(アンプアー)、町(タムボン)、村(ムーバーン)という内務省を中心とする中央政府の直接的な監督下にある縦割りの地方行政単位と、特別法に基づく自治市町、県行政機構、区行政機構、バンコク都、パタヤ特別市といった地方自治体が混在しています。

県知事は内務大臣による任命制ですが、バンコク都、自治市町、県行政機構等の地方自治体の首長は公選です。(ただし、パタヤ特別市は独自のシティー・マネージャー制を採用)。

国会:上院(議員数150名、任期6年)及び下院(500名、任期4年)で構成されています。下院500名のうち375名が小選挙区制により、また残りの125名は比例代表制による選挙で選出されます。上院については、150名のうち76名が1県1選挙区とする選挙区制によって選ばれ、残りの74名は選出委員会によって選ばれます。

教育制度:

タイでは、1999年に制定された国家教育法により教育改革が進められ、教育制度は、1978年より日本と同じ6・3・3・4制が採用されています。ユネスコの推計によればタイにおける識字率は98.2%で比較的教育水準は高いと言えます。

日・タイ関係:

一般的にタイ人の対日関心度は高いといわれており、一般市民及び有識者を含め対日観は基本的に良好だと言えます。日本に関する話題も、経済、政治、外交、から文化、観光、ファッション、料理及びハイテク製品まで幅広く報道で取り上げられており、日本に対する高い関心が窺えます。特にアニメ、漫画、映画等のポップカルチャーは、タイの青少年を中心に確実に浸透しており、製造業以外の日本の進出の裾野を広げています。

グローバル生産拠点としてのタイ:

タイには、日本の在外商工会議所の中で最大規模を誇る盤谷「日本人商工会議所」があり、役1300社が登録しています。会員登録をしていない中小企業を含めると約7000社が事業を行っているといわれており、中国約2万3000社に次ぐアジア第2の進出規模があります。

近年、日本企業のタイの捉え方が変化してきています。その顕著な例が2010年にみられました。日産自動車が、日本国内市場向けの小型車マーチをタイで生産すると決定しました。これは、日本企業が自国市場に逆輸出する日本車を国外で生産する初めてのケースです。

このように、日本メーカーは、タイのことを、東南アジア5億5000万人の人々に製品を供給する前線基地としてだけでわなく、日本の他、中国やインドといった巨大な成長市場向けに製品を生産する輸出拠点としてみなすようになってきています。

AFTA (ASEAN FREE TRADE AREA):

ASEAN 自由貿易圏と呼ばれ、1993年に発足したASEAN(東南アジア諸国連合)の自由貿易協定のことをいいます。加盟国人口の合計が5億人を超え、その将来的な方向性は、EU(欧州連合)やNAFTA(北米自由貿易協定)に相当する自由経済(自由貿易)地域を作ろうとする構想になっています。AFTAでは、ASEAN地域内で生産されたすべての産品(国防関連品や文化財を除く)にかかる関税障壁や非関税障壁を取り除くことにより、域内の貿易の自由化と活性化を図り、また域外からの直接投資と域内投資を促進し、そして域内産業の国際競争力を強化しようとしています。AFTA導入後のバンコク商工会議所の調査によると、一部の企業、とりわけ自動車、化学、鉄鋼といった重工業の企業は、特にインドへの玄関口としてタイに軸足を置くようになってきているといいます、タイの周辺諸国や他の発展途上国と比較して、港湾や道路網などのタイの充実したインフラとAFTAの相乗効果が、このようなタイへの支持を加速させ、アジア地域向けの戦略的な輸出ハブにとどまらず、タイを世界市場に向けた輸出拠点として位置付けていくと思われます。

高度な産業集積の形成:

タイは、ASEAN域内細大のエレクトロニクス産業、自動車産業の生産拠点であり、また中国に次ぐ世界第2位の日系企業集積国です。このような背景には、タイの自動車産業の生産・国内販売・輸出において、実に90%のシェア―を日系メーカーが握っているという日本企業のタイへの古い進出の歴史があります。タイでは、産業の基盤が殆どない状況で自動車生産が開始されました。そのため、日系完成車メーカーが、日本の部品メーカーの進出や技術供与を促し、部品の現地調達を拡大させることで、現地における産業集積(クラスター)が形成されてきました。具体的には、まず市場の拡大を見込んだ新工場の建設や、消費者ニーズの変化に対応した新モデルの投入など、完成車メーカーの競争力強化策に対応して多くの部品メーカーが進出しました。

その後、グローバリゼーションの中、中国などの競合に対しての競争力をつけるべく、タイ完成車メーカーが厳しい現地調達比率目標を達成するため1次部品メーカーに進出を促しました。そして、1次部品メーカーは更に、2次部品、3次部品メーカーへの進出を促しています。

その結果、進出した企業が、次の企業に進出を促すという集積サイクルが生まれ、現在では3次・4次部品メーカーまで進出している状態です。このような進出は付随するサービス会社の進出を後押しし、高度な産業集積が形成され、容易な部品調達が可能となりました。

タイ自動車研究所の調査によると、タイの自動車産業には完成車メーカー12社、1次部品供給メーカー7(Tier1)が635社、2次及び3次部品供給メーカー(Tier2&3)が1700社存在しています。完成車メーカーはすべて外資との合弁の形態を採用しています。しかしTier 1 サプライヤ―ではタイ資本が過半数を占める企業の割合が53%でTier2&3サプライヤーの多くが地場資本となっています。ここでは、自動車産業を例に挙げ説明しましたが、電気産業の集積も同様の流れで、他国と比較して高度な産業集積が形成されています。

2018年、タイ経済復活の烽火勢い取り戻しつつある輸出 政府はEECへの投資を推進

パスポート滞在期間:入国審査官がパスポートに押印する滞在期間を確認して下さい。当該期間を越えて滞在した観光客については、タイ出国時に超過分1日につき500バーツの罰金が課せられます。なお、この罰則が適用された場合、次回入国時に困難が発生する場合がありますのでご注意ください。

輸出向けの生産はタイ経済の重要な柱となっている。一方で、製造業は先進国と発展途上国の間に挟まれ、競争圧力を受けている。そこでタイ政府はタイランド4.0政策を打ち出し、製造業に各種の技術導入を進めさせようとしている。コネクティビティーをはじめ、データ、オートメーションの導入で将来の時代に合った新製品の開発力を付けさせるのがねらいだ。

タイ工業連盟のジェン会長は「今年下半期の工業セクターは、主要な貿易相手国の経済の回復で輸出が増える傾向が続く。同じく今年の農業生産が豊富な水と好天に支えられて農家の所得を増やし、民間消費に力が入ってくるだろう」と見通す。

今年の経済成長率は3.5%が見込まれる。政府によるインフラ投資が進むほか、タイ工業連盟の見立てでは民間投資が各方面で進む兆候が出ている。輸出が増えるに従い、設備稼働率が徐々に上がっている。また東部経済回廊(EEC)に外資の関心が集まっており、Eコマースの事業家もタイ市場をターゲットにしている。外資の関心は輸送、物流、データ分析にも及ぶ。タイ国内では労働者不足、家計債務がようやく緩和する兆候が見えている。来年の外資の投資が増えそうな環境になってきた。

来年の輸出は今年に比べて7.0%増と高成長が予測される。国際貿易が世界的に活気付いてきたことによるもので、世界市場のニーズに応じてタイの輸出品も、自動化関連、ロボットなどが増えている。タイの電機電子製品は根強く増加しており、来年の輸出の花形となるだろう。

ジェン会長はさらに「EECへの投資は地域の工業セクターを飛躍的に発展させる。タイが地域のエネルギー産業に対する投資の中心になることに加え、鉄道複線化、モーターウェイ、レムチャバン港、ウタパオ空港、マプタプット港などのインフラが整備されていく。EECこそが多くの投資の受け皿となり、次々と新しい街が生れてくる有望なエリアである」と自信を見せる。

民間のケリー・サイアムシーポート社では、オートマッチング機能を持つナショナルシングルウィンドウ(NSW)システムを通じたデータの連結により、内外のエクスポーターの所在を素早く突き止めることができる。港までコンテナを運ぶ工程を省くことができ、従来2分の所要時間がわずか10秒に短縮され、大幅に時間が節約できる。24時間稼働で、輸送担当業者の業務を効率化している。政府の戦略・計画に沿ってロジスティクス全体の開発が進められている。ケリー・サイアムシーポート社のクレットチャイ氏は「現在、海上のロジスティクスは政府の政策に沿うまで充分に発展している。輸出入の各種データもアクセス可能で調査が進められる。業務に関係する各方面の情報収集がきわめて迅速になっている」と語る。

EEC開発プランもかなり明確になり、人材開発、インフラ建設など、EECエリアへの民間投資の動機付けも盛り上がってきた。タイ市場は体系的な医療機器、バイオ技術主導のアグロ産業、航空機産業、ロジスティクスなどの多方面の部門を発展させる大きな潜在能力を有している。

政府は人材開発を本格的に先行させている。製造部門に先進的なイノベーションを導入する努力が進められている。タイを地域の医療ハブにする姿勢がいよいよ明確になってきた。工業団地に研修・研究センターを建て、同時に完璧な環境管理を進める。外資の進出とともに民間セクター、研究施設、教育機関もまたEECの可能性を充分に開発すべく動き出してくる。

世界経済の回復でタイも輸出増へ

各分野の貿易はどうか。アピラディー商業相は語る。「今年の輸出は7%増と見込まれる。特に8月の輸出は212億2,400万ドルで前年同月比13.2%増だった。過去55カ月間の最大の伸び率である。輸入は191億3,400万ドルで14.9%増、20億9,000万ドルの貿易黒字が出た。年初来8カ月間(今年1-8月)の輸出累計は1,536億2,300万ドルで前年同期比8.9%増、過去6年間最大の伸び率だった。世界経済の回復が顕著になり、貿易相手国の経済が上向き、農産品、工業製品ともに価格が上がったためだ。また輸入の累計は1,447億5,000万ドル、累計で88億7,300万ドルの貿易黒字が出た」。

アピラディー商業相によれば、輸出の増加は貿易相手国の輸入の増加に支えられたもので、中国、CLMV、日本、アメリカなどがメインの市場となっている。農産品の輸出増が続いており、金額的にも数量的にも10カ月連続増で24.7%増に達した。特に米、野菜・果物(生鮮および冷凍、缶詰および加工)、天然ゴム、砂糖、鶏肉(生鮮および冷凍、加工)、シーフード(冷凍、缶詰および加工)などがそろって伸び、キャッサバ製品は5.3%減った。主な輸出市場は中国、日本、インドネシア。

工業製品は6カ月間連続増で12.2%増となった。特に金、ゴム製品、コンピュータおよび部品、エアコンおよび部品、鉄鋼素材・製品などが伸びた。アメリカ、日本、EUなどの基本市場の伸び率は7.5%、中国、CLMV、南アジア、韓国などの活気ある市場の伸び率は16.4%、オーストラリア、中東、中南米などの弱い市場の伸び率は0.9%に止まった。

マーケティングの各部門は、旧市場の確保と新市場の開拓を進めており、例えば中国では従来の大都市から地方都市へとターゲットを変化させている。狙いは輸出の拡大である。一方、リスク要因としてバーツ高があるが、懸念しすぎる必要は無く、輸出増の勢いを削いだり、競争力を弱めるほどの影響は及ばないだろう。地域各国の通貨も同時に上がっているためで、今のバーツ高はむしろ来年に効いてくるかもしれない。

米、鶏肉、エビなどの輸出が増加

タイの重要な柱の一つである食品加工産業にも堅調に伸びている。食品研究所のヨンウット所長は「今年の年初来9カ月間(1-9月)の食品部門のGDP成長率は2.9%で、タイからの食品輸出は2,526万トンで8.3%増、金額的には7,687億9,700万バーツで9.4%増となった。アメリカ、EU、日本、中国などタイの輸出相手国の経済がそろって上向き、中東、アフリカ諸国の経済も良い兆候を示している」と語る。

数量、金額ともに伸びた輸出品目は、米、鶏肉、エビ、調味料、ココナッツ製品、即席レトルト食品など。一方、数量は減ったが金額が伸びた輸出品目は砂糖で、上半期の砂糖の世界相場の上昇に伴う現象。ツナ缶詰の輸出も同様の動きで前年比100%増に近い原材料コストを販売価格に上乗せしている。パイナップル製品(パイナップル缶詰とパイナップル果汁)は海外の需要増に応じて生産が増えた。工場向けパイナップルの値下がりで輸出品の価格が下がり、需要増が起きている。

また数量、金額ともに減った輸出品目は、キャッサバ澱粉とフルーツ果汁(パイナップル果汁を除く)。特にキャッサバ澱粉は、メイン市場の中国でベトナム製品との激しい競争に晒されている。ベトナム製品は13%の付加価値税が免除される国境貿易を通じて中国に流れ込んでいる。また2番目の市場であるインドネシアでも大きく減退した。インドネシア産のキャッサバ澱粉の消費が伸びたことによる。一方、フルーツ果汁の減退は、ココナッツ果汁の大手メーカーが欧州果汁協会(AIJN)の新基準に従って減産したため。これは短期的な動きで、来年中には元に戻るだろう。

今年の年初来9カ月間の食品輸出は中東市場で25.2%増、中国で22.2%増、CLMV諸国(カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナム)で19.9%増、アフリカで17.1%増と増えた一方、アセアン諸国では10.7%減、アメリカで2.3%減、英国で10.9%%減となった。CLMV諸国はタイ食品にとって第1の輸出市場で、全体の16.6%を占める。以下、日本が13.5%、先発アセアン諸国が11.6%、米国が10.6%、アフリカが9.3%、中国が9.0%、欧州が6.0%、中東が4.2%、オセアニアが3.3%、英国が3.0%、南アジアが1.6%と続く。

ヨンウット所長はさらに「今年のタイ食品の輸出総額は1.03兆バーツに達する見込みで、前年比8.4%増となる。特に最終四半期は世界経済の拡大、原料コストの安値安定、国内の農産品の豊富な産出がベースとなり、また東アジアでの鳥インフルエンザやブラジルの食肉安全性の疑惑拡大でタイの鶏肉のニーズが高まり、クリスマスから新年にいたる食肉のニーズがタイに向いてきた。今年の最終四半期のタイの食品輸出は世界的なニーズに導かれる傾向となる」と見立てる。

来年のタイの食品部門は、好調が続いて輸出は8.7%増と予想される。通年で1.12兆バーツに届くだろう。主な市場はアセアンが全体の30%を占め、日本が14%、アメリカが10%、中国と南アフリカがともに9%。プラス要因としては第1に世界の経済成長のさらなる増進。最近、国際通貨基金(IMF)は世界経済の成長率は今年が3.6%、来年は3.7%に伸びるとの予測を出している。第2にタイの農産品が気候に恵まれて豊作であること。特に米、工場向けサトウキビ、工場向けパイナップル、エビ、鶏肉など。一方、キャッサバと飼料用トウモロコシは減退気味。第3に飼料の値下がりで畜産品の生産コストの安値安定が続いている。畜産品の輸出に追い風となるコスト減は、トウモロコシ、大豆、魚滓の値下がりに代表される。第4に世界市場で値上がりが期待できる輸出品は、米、鶏肉、エビ。第5にエネルギー・コストも低レベルで食品産業から輸送部門まで輸出品に対するコスト圧力を高める懸念はない。

さて、タイの輸出食品の形態はレトルト食品などすぐに食べられるものが豊富になった。1998年は即席・レトルト食品は全体の35%、残り65%は生鮮食品、食材、加工食品が占めていたが、昨年は即席・レトルト食品と生鮮食品、食材、加工食品がともに50%で均衡を保っている。20年間、即席食品・レトルト食品は年率7.3%で伸びてきたが、生鮮食品、食材、加工食品もまた年率5.0%で伸びてきた。

世界経済の情勢にもよるが、これまで見てきたように今後もタイの工業品、農産品共に底堅い伸びが見込まれている。タイ経済はいよいよ軌道に乗るのか、2018年へ関係各所の期待は高まっている。

タイの違法産業

タイの違法産業(タイのいほうさんぎょう)は、特に麻薬産業、賭博産業、売春産業での分野が活発で、細かいところではアダルトビデオや脱税タバコの販売などが上げられる。これらの産業は警察、政治家などによって不法に保護されている場合があり、その撲滅には困難がつきまとっている。

麻薬産業

生産地として

麻薬、特に阿片はアユタヤ王朝から輸入・生産がなされていた。歴代王はこれを堅く禁じた。当時、阿片を処理するための仏教儀式が行われていたと言うことである。

後にチャクリー王朝時代に入ると華人が大量に移住、重労働に耐えるため阿片の吸飲をするという習慣が広く行われた。後にアヘン窟の運営は国家の独占産業となり莫大な収入となっていたためなかなか絶つことが出来なかった。

特に阿片がタイで完全に非合法化されるのはサリット・タナラット首相の時代である。しかし、実際のところ、取締り実行には困難が付きまとった。隣国ミャンマーでは、内政が安定せず、クンサーやシャン族などが自分の解放区を作り麻薬の原料であるケシの栽培を行った。特にタイ・ラオス・ミャンマーの国境付近は黄金の三角地帯とよばれ、ケシの栽培・交易が盛んに行われた。収入の少ない山間部の少数民族にとっては、低温でやせた土地にも育つケシは大きな収入源になっていた。さらに喫煙を重労働の後に楽しむ習慣があったこと、地元の警察に不法に保護されていたことなどから、中央から派遣された警察が取り締まっても違法栽培は後を断たなかった。またとくにチエンマイ県はその集散地とも言われた。むろんタイ国内での消費のみならず先進諸国にも輸出が行われ消費された。

1980年代から、タイ国軍によるケシ畑の掃討と国際NGO、政府援助、王室プロジェクトによる代替作物の導入が進むと、ケシ栽培面積を急激に減り、現在国内でケシ畑はほとんど見られなくなった。国境近辺でも政情が比較的安定し、クン・サの軍が解散、シャン族も覚醒剤やエクスタシーなどの生産に切り替えた。この傾向は減少に寄与した。

中継地・消費地への転換

近年のタイの薬物産業構造はすでに生産から、密輸中継・販売を中心とした産業に転換している。

国連薬物犯罪事務所(UNODC)の2009年の年次報告による各薬物の傾向を示すと以下のようになる[1]。

アヘン、ヘロインに関しては、タイはアフガニスタン、ミャンマー、ラオスから製品の重要な密輸経由地となっている。

南米に原産国を持つコカインは、タイへの輸入量は少ないが、わずかながら増加の傾向がある。

メタフェタミン系覚せい剤(ヤーバー、ヤー・アイスなど)のタイでの拡大は著しい。とくに若者の間でファッションとなり、1990年代後半以降社会問題化した。タイの密輸覚せい剤の多くがこのメタフィミン系であるが、摘発量は統計上、2000年に10.08トンを記録した後、漸減しており2007年には1.29トンである。ミャンマー・シャン州などには、タイなどへの輸出を行う運び屋が入っていることが報告されている。

さらに2003年、首相・タクシン・チナワットは麻薬一掃作戦(麻薬に対する戦争)を行い、麻薬、新型薬物の蔓延に対抗した。しかし、苛烈な取り締まりで多くの死傷を出すことになる。冤罪問題を含めて、大きな人権問題となった。また、逮捕されたうち中核的人物と見られている人物などは即座に釈放となり大した成果を上げることが出来なかったという見方もある。この麻薬撲滅の政府方針は、タクシン後の政権でも一貫して引き継がれている。

また、現在ではマリファナの吸飲も行われている。これらはタイ各地で見つからぬよう小規模に、かつ広く生産されており、当局の意識が麻薬一掃作戦で覚醒剤に向けられたためその認識は非常に低い。安価で手に入りやすいことから年齢、職業に関係なく広く吸飲されている。

タイにおける薬物等の所持、使用の刑罰は非常に重く、終身刑、死刑を含む重刑が科される。2007年には17人の日本人が逮捕され、重刑を受けている[2]。取り締まりはおとり捜査も行われる。日本国外務省では「安易な気持ちで手を出したりしないように」と注意を呼びかけている。

売春産業

詳細は「タイ王国の売春」を参照

タイの性風俗店は日本や外国諸国に比べて非常に安価で充実しており、それを目当てにタイに訪れる旅行者も多い。以前は夜遅くまで営業していたが、チナワットの政策によって深夜営業が禁止され、午前1時前後で閉店するようになった。主な風俗はマッサージパーラー、ゴーゴーバー、カラオケなどがある。



  • マッサージパーラー

日本のソープランドとほぼ同等のサービスを受ける。最大の特徴は日本のソープランドがアルバムによる写真指名なのに対して、マッサージパーラーは雛壇に座っている10~50人程度の女性をガラス越しに直接見て選ぶことができる点である。雛壇を眺めながら飲食ができる店が主流である。料金は女性を選んだ時点で全て支払うが、部屋に入る時に二人分のドリンク代を別で払うことが多い。



  • ゴーゴーバー

パッポン通りやナナ・プラザといった歓楽街に数多く存在する。店内は暗くなっており大音量のダンスミュージックがかかる中、店内中央に設けられたステージで水着を着た女性が踊っている。通常、1杯のドリンク代だけで何時間でもダンスを眺めていることができる。気になる女性がいれば女性の分のドリンク代を支払って、自分の席につかせて会話を楽しめる。意気投合すれば店にお金を支払い(ペイバー)、その女性と店外デートをする。



  • カラオケ

タニヤと呼ばれる日本人街に多く存在する。一時間当たりいくらという料金制。好みの女性を選んで自分の席につかせ、会話を楽しんだり歌を歌ったりもできる。女性と意気投合すればゴーゴーバーのように店外デートもできる。

これらの売春行為は人権的な問題以外に、エイズなどの性病を蔓延させる原因にもなっている。その被害は国内に留まらず、観光客などを通じて外国に広まる事もある[3]。

バンクワン刑務所

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バンクワン刑務所(タイ語: เรือนจำกลางบางขวาง; 英語: Bang Kwang Central Prison)はタイ・ノンタブリー県にある重罪受刑者ばかりを収容する刑務所。約4,500人を収容する。

ここは外国人を収容する刑務所でもあり、2007年時点において8人の日本人も収容されている。

同刑務所内にはタイ唯一の処刑場がある[1]。1935年、斬首刑に代わって銃殺刑が導入された。ドイツ製のH&K MP5及びライフル銃が使用され、死刑囚に目隠しをして十字架に対面させ、両手、両足、胴を拘束し背後から射撃する。銃殺刑は約68年間続き、2003年に薬殺刑に切り替わった。

詳細は「タイ王国の売春」を参照日本のソープランドとほぼ同等のサービスを受ける。最大の特徴は日本のソープランドがアルバムによる写真指名なのに対して、マッサージパーラーは雛壇に座っている10~50人程度の女性をガラス越しに直接見て選ぶことができる点である。雛壇を眺めながら飲食ができる店が主流である。料金は女性を選んだ時点で全て支払うが、部屋に入る時に二人分のドリンク代を別で払うことが多い。パッポン通りやナナ・プラザといった歓楽街に数多く存在する。店内は暗くなっており大音量のダンスミュージックがかかる中、店内中央に設けられたステージで水着を着た女性が踊っている。通常、1杯のドリンク代だけで何時間でもダンスを眺めていることができる。気になる女性がいれば女性の分のドリンク代を支払って、自分の席につかせて会話を楽しめる。意気投合すれば店にお金を支払い(ペイバー)、その女性と店外デートをする。タニヤと呼ばれる日本人街に多く存在する。一時間当たりいくらという料金制。好みの女性を選んで自分の席につかせ、会話を楽しんだり歌を歌ったりもできる。女性と意気投合すればゴーゴーバーのように店外デートもできる。出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』Jump to navigationJump to search

買春に関わる法整備

『1996年売春防止・禁止法』によると、経済的、もしくはその他の利益を得る目的で売春を行うことは禁止。同性同士であると、異性であるとを問わない。ただし、刑事処罰は見当たらない。

児童買春は禁止されており、18歳未満の買春をしたものは1年以上3年以下の懲役刑および6万バーツ以下の罰金刑、15歳以下ではさらに刑が重くなり、2年以上、6年以下の懲役刑および12万バーツ以下の罰金刑となる。

周旋・誘引者は、18歳以上の周旋は1年から10年の懲役刑、18歳未満の場合さらに厳しい罰則になっている。客引き、客待ち、印刷物配布行為も罰金刑に処される[4]。一方、売春を一定の条件化で合法化する動きもある[5]。

1.2 タイでは、裁判所はどのように構成されていますか。

すべてのタイの裁判所は国王の名の下に機能し、憲法及びその施行法を根拠に存在している。重要なのは、タイの法制度においては陪審裁判を受ける権利は保障されておらず、事件は裁判官により裁かれることである。2007年憲法は、四つの裁判所制度を承認している。1. 現行法が憲法に抵触するか否かを巡る問題に対処する憲法裁判所2. 税務、労働、知的財産、国際貿易、破産等を含む民事事件や刑事事件を審問する司法裁判所3. 民間企業と国有企業との間の行政争訟及び国有企業同士の行政争訟を扱う行政裁判所4. 軍当局者が関与した刑事事件を扱う軍事裁判所行政裁判所は、政府機関又は国家公務員と私人又は民間企業との間の紛争及び政府機関又は国家公務員同士の紛争を裁く権限を有する。重要なことに、これは行政裁判所が政府機関との契約に関する紛争を裁判する権限を有していることを意味する。行政裁判は二審制となっており、行政裁判所での裁判結果については最高行政裁判所に上訴することができる。司法裁判所は、通常裁判所と特別裁判所から構成されている。通常裁判所は、管轄ごとの民事裁判所及び刑事裁判所により構成されている。特別裁判所には、次の五つがある。

1. 少年・家庭裁判所

2. 労働裁判所

3. 租税裁判所

4. 中央知的財産権・国際通商裁判所

5. 中央破産裁判所通常裁判所(民事裁判所及び刑事裁判所)は三審制をとっており、

(1)第一審裁判所は、すべての民事及び刑事事件について普通又は特別管轄権を有し、

(2)控訴裁判所は、第一審裁判所の上級審として、法的問題及び事実問題につき判断を行い、

(3)ディカ(最高)裁判所は、第一審裁判所及び控訴裁判所の上級審として、法的問題及び事実問題につき判断を行う。少年・家庭裁判所を除く特別裁判所に関しては二審制となっており、第一審裁判所からの上訴は、直接ディカ(最高)裁判所によって審理されることになる。

1.3 タイでは弁護士はどのように組織されていますか。

タイの法律専門家はタイ国民に限られているが、1972年に最初の外国人労働法が可決された際に終身労働許可証を取得した外国人弁護士は、引き続き法的助言を提供することが許されている。3一般的に、タイの弁護士は3段階に分けて考えることができる。まず、法的助言を提供するといった弁護士業務を行うためには、タイ弁護士会の承認を受けた機関が発行した学士号を有していなければならない。次に、裁判所で訴訟を行うためには、上記に加えてタイ市民権、法的経験を有し、弁護士試験に合格しなければならない。これは、(1)弁護士事務所で1年間研修し、続いて試験を受ける方法、あるいは(2)事前に試験を受け、6か月間の法律研修を受けて、それから追試験を受ける方法のいずれかの方法で達成できる。さらに、訴訟を行うことを希望する者は、上記に加えて法律家協会による1年間の履修を経て法廷弁護士の学位を取得することができ、かかる学位取得は裁判官や検察官を目指す者にとって必須とされている。弁護士は、個人事業主として業務を行っても良いし、パートナーシップ又は会社形態で業務を行っても良い。国際的な法律事務所の大多数とバンコクにあるタイの大手法律事務所の多くは会社形態で業務を行っているが、地方には個人事業主として業務を行っている弁護士も多数存在する。弁護士は、自営業のほか、企業内弁護士、政府内弁護士、裁判官その他の多様な法律関連の職業に従事する者として働くことができる。弁護士会は、仏暦2528年(1985年)弁護士法により、弁護士の職務活動や職務行為を規制する規則を制定する権限を付与されており、弁護士がかかる規則に反すれば職務上の非行となる。特定の弁護士に対して職務上の非行に関する懲戒請求がなされると、弁護士会は懲戒請求の内容を調査させるために3名の委員で構成される委員会を指名する。当該委員会が当該懲戒請求を妥当と判断した場合、事件は綱紀委員会に送られることになる。

1.4 タイでは、弁護士費用の決め方としてどのような方法が一般的ですか。

通常、国際的な法律事務所から請求される弁護士費用は、地方の個人開業弁護士や地方の比較的小さな法律事務所の地方弁護士から請求される弁護士費用よりも高額である。国際的な法律事務所は通常時間給で課金するのに対し、地方弁護士は固定報酬又は成功報酬に基づいて稼働する傾向にある。国際的な法律事務所は、成功報酬制によると結果的に依頼者との間で対立が発生することも多いことから、成功報酬制を避けるのが一般的である。

タイ証券取引所

座標: 北緯13度43分22秒 東経100度33分34秒 / 北緯13.72278度 東経100.55944度 / 13.72278;
100.55944 タイ証券取引所(タイしょうけんとりひきじょ、タイ語:ตลาดหลักทรัพย์แห่งประเทศไทย、英語:Stock Exchange of Thailand, 通称SET)は、タイ王国唯一の証券取引所。所在地はバンコクのクローントゥーイ区。 The Securities and Exchange Act of 1992(SEA/タイ国証券取引法)に基づき、1974年に設立された。

概要

運営は最大で11名の理事で構成される理事会により行われる。理事11名のうち最大で5名はSECにより任命され、別の5名(最大で)をSET会員会社が任命する。残りの1名は理事会により任命され、理事長を務める。2003年末時点での理事は11名(うち1名は理事長)。2003年12月末時点でのSET及びその関連会社の従業員数は643名。

市場としては、メインボードとmai(Market for Alternative Investment)があり、東京証券取引所に例えるとメインボードは市場第一部、maiはマザーズに相当する。

また、取引されている株の種類としては、ローカル株(L株)、フォーリン株(F株)、NVDRの三種類がある。 ローカル株は、現地で流通する普通株で、外国人(ここでは日本人を含むタイ人以外を指す)が保有した場合は、配当およびワラントを受け取る権利および議決権が無効となる。 フォーリン株は、逆にタイ人が保有した場合に、配当及びワラントを受け取る権利および議決権が無効となる。ただし、フォーリン株はローカル株に比べ流動性が低く割高であることが多く売買が成立しにくいといわれている。 NVDRは「議決権なし預託証券」とよばれ、タイ人、外国人とも保有した場合は議決権はないが配当及びワラントは受け取ることができ、ローカル株同様流動性も高いとされる。

代表的な指数には、SET指数がある。SET指数は1975年4月30日の株価を100としてメインボード全上場普通株の時価総額をもとに新規上場・廃止を調整して算出している。2007年4月末時点での上場会社数は521社。時価総額は約5.3兆バーツ(19.0兆円 3.6円/バーツとして)。

証券取引所における証券売買は、会員会社にのみ認められている。会員会社へのライセンスはタイ財務省(the Ministry of Finance)がSETの推薦に基づいて付与される。会員会社数は現在37社。

タイ人の離婚率が異常に高すぎる件【スピード離婚急増中】タイでスピード離婚が急増!?

昨日タイの英語メディアでこんな記事がありました。
Advice for couples as divorce rate soars

この記事では、2016年に結婚したカップルの内なんと39%が同じ年に離婚をしたと伝えています。
もともとタイの離婚率は高いと言われていますが近年スピード離婚が急増していることに警鐘を鳴らしています。
かつてはタイ人は微笑みの国と言われ気楽な国民性だったと思うのですが、近年の高度経済成長により仕事などから精神的疲労を感じやすくなっている人が増えているのだと思います。
僕もバンコクに住んでいてわかるのですが物価がどんどん上がっているのですが、タイ人の給料は3〜4万バーツ(12万円〜16万円)ほどで経済状況が厳しくなっている人はかなり多いと思います。
タイは富裕層に有利な税制で格差も広がっています。

バンコクのタイ人カップルの結婚事情

タイ人の友人で付き合って4〜5年のカップルがいるのですが、
男性側に結婚について聞いたところ「あと3年くらいは難しいかな」と言っていました。
というのもタイでは結婚するまでに男性側が家や金を準備するのが普通らしく、
彼の場合コンドミニアムを買う資金を貯めるために普段の生活の出費を抑えて頑張って働いているということでした。
そして結婚式はタイ人はホテルなどで盛大に行うのですが、日本と違ってご祝儀がかなり少ないのでほぼ自己資金で行うようです。
バンコクのそこそこのホテルで結婚式をしようとしたら最低150万円ほどはかかるでしょう。

日本同様に少子化の道を辿る?

労働者階級のタイ人の経済状況は厳しくなっており結婚や子供を作るよりも独身でいたいという人が増えているのだと思います。
実際友達のタイ人で外資系会計会社で働いている女性がいるのですが
結婚は全く考えておらず日本に旅行にいくのが唯一の楽しみなのだとか。笑

おそらく少子化は進んでいくと思いますが、タイは人口減少にはならないと思います。
タイは陸つながりの国がいくつもあり外国人労働者が多いです。
それらの国以外でも世界中から労働者が集まっています。
税金が安く生活環境が良いことから投資家も集まってきます。
なので日本のように深刻な人口問題には発展しないと考えます。

タイでスピード離婚が急増!?

昨日タイの英語メディアでこんな記事がありました。
Advice for couples as divorce rate soars

この記事では、2016年に結婚したカップルの内なんと39%が同じ年に離婚をしたと伝えています。
もともとタイの離婚率は高いと言われていますが近年スピード離婚が急増していることに警鐘を鳴らしています。
かつてはタイ人は微笑みの国と言われ気楽な国民性だったと思うのですが、近年の高度経済成長により仕事などから精神的疲労を感じやすくなっている人が増えているのだと思います。
僕もバンコクに住んでいてわかるのですが物価がどんどん上がっているのですが、タイ人の給料は3〜4万バーツ(12万円〜16万円)ほどで経済状況が厳しくなっている人はかなり多いと思います。
タイは富裕層に有利な税制で格差も広がっています。

日本同様に少子化の道を辿る?

労働者階級のタイ人の経済状況は厳しくなっており結婚や子供を作るよりも独身でいたいという人が増えているのだと思います。
実際友達のタイ人で外資系会計会社で働いている女性がいるのですが
結婚は全く考えておらず日本に旅行にいくのが唯一の楽しみなのだとか。笑

おそらく少子化は進んでいくと思いますが、タイは人口減少にはならないと思います。
タイは陸つながりの国がいくつもあり外国人労働者が多いです。
それらの国以外でも世界中から労働者が集まっています。
税金が安く生活環境が良いことから投資家も集まってきます。
なので日本のように深刻な人口問題には発展しないと考えます。

タイ人の結婚観

タイでは、男女ともに17歳から結婚が可能です。平均初婚年齢は世界から見ても早く、女性で20歳前後、男性で23歳前後といわれています。 地方であればあるほど早婚で、十代のうちに結婚、子どもを持つ人も多いようです。
ただし諸外国と同様、都会では女性の晩婚化が進んでいます。バンコクなどで精力的に働くキャリアウーマンの中には、結婚に意味を見いだせない女性たちも増加中。 「夫にお金を吸い取られるくらいなら、自由に生きたほうがいい」と考える女性も多くなってきています。
その背景には、タイ男性の「結婚後の豹変ぶり」があるようです。 独身の時は優しく、頼りがいのあった人が、とくに働き者の女性と結婚した途端に働かなくなるケースが多いといわれます。 キャリアウーマンにとっては、結婚をためらってしまうのも仕方ないのかもしれません。
とはいえ、タイではまだまだ「結婚していない人はおかしい」という考えが一般的。地方に行くほど、その常識が根強いのは日本と同じといえるでしょう。
女性たちにとって理想の結婚相手は「きちんと稼いでくれて、浮気をしない男性」。 タイ男性が、どちらかというと「ヒモ体質で浮気性」とされることを考えると、納得できます。
その観点からいっても、日本男性はタイ女性にとって非常に魅力的のようです。

タイの結婚事情

タイでは、婚姻届をさほど重要視しておらず、事実婚が多いのが特徴です。 実際に一緒に暮らして、親せき知人に紹介し合った時点で「結婚している」と公言するカップルも珍しくありません。
とくにある程度の財産のある男性は、離婚後の金銭トラブルを恐れ、婚姻届を出さないパターンが見られます。
ただし結納は華やかで、男性から女性に金かダイヤモンドが送られるのが慣わしです。男性の収入によって額はさまざまですが、10~20万ほどが相場とされています。
高ければ高いほど、「うちの娘にはそれだけの価値がある」ということを、親が周囲に自慢することができるのです。
また結婚後は共働きが当たり前。タイ女性の間に「寿退社」という概念はほとんどありません。
出産後の育児休暇もそこそこに、多くの女性が職場復帰します。田舎の実家に子どもを預け、夫婦は都会で働くパターンもあるようです。
しかし、前述したとおり、妻に稼ぎを任せてしまうタイ男性も多く、女性たちの不満が募っています。
事実婚が多いため、正確な統計が難しいのですが、タイの離婚率はかなり高いといわれます。一説には、3~4割の夫婦が別れるというデータもあります。 タイの結婚は、どうやら女性が苦労するイメージが大きいようです。

為替管理

問い:タイに持ち込む又はタイから持ち出すことができる現地通貨の額に制限はありますか?

答え:タイに持ち込むことができるタイバーツの額に制限は無い。タイバーツは、以下の条件の下でタイ中央銀行の為替管理官の許可を得ずに持ち出すことができる。

1、ベトナム及びタイと国境を接している国(ラオス、カンボジア、マレーシア及びミャンマー)に持ち出す場合は1回につき50万タイバーツ以内

2、その他の国に持ち出す場合は1回につき5万タイバーツ以内

問い:タイに持ち込む又はタイから持ち出すことができる外国通貨の額に制限はありますか?

答え:外国通貨を持ち込んだ日又は取得した日から360日以内に、公認された銀行、4公認された会社、公認された人間との間で売却若しくはタイバーツへ両替するか、又はタイにある外国通貨口座に預金するのであれば、タイに持ち込むことができる外国通貨の額に制限は無い。この点、タイに3か月未満しか滞在しない外国人、外交上の特権を有する大使館及び関係者、外交上の免責特権を有する国連の特殊組織、国際的な組織、又は団体(その職員及び専門家を含む。)については、例外的に上記要件が課されていない。

外国通貨のタイ国外への持ち出しは、公認の銀行を通じて行うことができ、タイの商業銀行はタイ中央銀行から以下のの外国為替取引を行う許可を得ている。

1、輸入品に対する支払いの為、金額に制限無く送金すること

2,1億ドル以下の送金をすること、1年につきこれと同等額を外国投資すること又は海外の関係会社/子会社/関係親会社へ貸付すること。

3、500万ドル以下の送金をすること、又は1人1年につき同等額の不動産を購入すること

4、100万ドル以下の送金をすること、又は1人1年につき同等額を海外に永住するタイ人に送金すること。

5、適切な書面による証拠がある場合で、海外における借入金及び未収利息の返済のため、金額に制限無く送金すること

6、適切な証拠がある場合で、海外の債務履行のため、金額に制限無く送金すること

上記の制限を超える金額の外国為替取引をするにはタイ中央銀行の許可を得る必要がある。

タイの豆知識

正式国名:プラテート・タイ

国旗:トン・トライロング(三色旗)

タイの国旗はトン・トライロング(三色旗)と呼ばれています。それぞれの色は、青:国王 白:宗教 赤:国家、及び国民の団結心を表しています。

面積・国土:タイは、カンボジア、ラオス、ミャンマー、マレーシアと国境を接し、またアダマンダン湾・タイ湾という二つの海に接しています。東南アジア・インドシナ半島の中央に位置し、インド/ヨーロッパ方面と中国とを繋ぐ交易拠点として古くから発展してきました。国土面積は51万3115平方キロメートル(日本の約1.4倍で、フランスとほぼ同じ大きさに当たります。76の県があり、国土面積の約40%を農地が占めています。

首都:クルンテープ・マハーナコン 英語名 BANGKOK

バンコクは天使の都を意味します。バンコクの人口は572万人で、首都面積は1,562.2平方キロメートル(東京都の約4分の3)となっています。

年号:仏歴を使用しています。西暦に543を加えると仏歴になります。

気候:熱帯性気候

タイは全国的に熱帯性気候です。暑季(3~5月)、雨季(6~10月)、涼季(11~2月)の3シーズンに大きく分かれます。全国の年間平均気温は約28度程度で、バンコクで4月の平均気温は30度程度。12月に平均気温は25度程度です。

時差:-2時間

人口:6540万人 大多数がタイ族で、その他、華僑、マレー族、山岳少数民族等が挙げられます。

日本との時差は―2時間で、日本の正午がタイの午前10時です。

言語:タイ語

タイの公用語はタイ語です。タイ語には独自の文字がありますが、このタイ文字は133世紀末にカンボジアのクメール文字に範をとって作られた表音もじです。現在のタイ文字は44の子音文字と32の母音文字がありこれらを組み合わせ、音節を作り5ス類の音調により発音されます。日常会話では地方によって方言があり、山岳部の少数民族は独自の言語を使用しています。観光地のホテルやレストランでは、英語も通じます。

通貨:バーツ (Baht ,略称:THB)

宗教:タイの国教は上座部仏教(小乗仏教)で、国民の9割以上が仏教を信仰しています。(仏教93.9%、イスラム教5.2%、キリスト教0.7%)(タイ全国の仏教寺院数は約3万、僧侶は約29万人)。

政治体制:立憲君主制(1932年以降)

行政組織:内閣は国王によって任命された首相1名及び35名以内の国務大臣によって構成され、中央行政組織は1府19省よりなり、各省庁には国務大臣及び一部省庁に副大臣が任命されています。

地方行政は、県(ジャンワット)、群(アンプアー)、町(タムボン)、村(ムーバーン)という内務省を中心とする中央政府の直接的な監督下にある縦割りの地方行政単位と、特別法に基づく自治市町、県行政機構、区行政機構、バンコク都、パタヤ特別市といった地方自治体が混在しています。

県知事は内務大臣による任命制ですが、バンコク都、自治市町、県行政機構等の地方自治体の首長は公選です。(ただし、パタヤ特別市は独自のシティー・マネージャー制を採用)。

国会:上院(議員数150名、任期6年)及び下院(500名、任期4年)で構成されています。下院500名のうち375名が小選挙区制により、また残りの125名は比例代表制による選挙で選出されます。上院については、150名のうち76名が1県1選挙区とする選挙区制によって選ばれ、残りの74名は選出委員会によって選ばれます。

教育制度:

タイでは、1999年に制定された国家教育法により教育改革が進められ、教育制度は、1978年より日本と同じ6・3・3・4制が採用されています。ユネスコの推計によればタイにおける識字率は98.2%で比較的教育水準は高いと言えます。

日・タイ関係:

一般的にタイ人の対日関心度は高いといわれており、一般市民及び有識者を含め対日観は基本的に良好だと言えます。日本に関する話題も、経済、政治、外交、から文化、観光、ファッション、料理及びハイテク製品まで幅広く報道で取り上げられており、日本に対する高い関心が窺えます。特にアニメ、漫画、映画等のポップカルチャーは、タイの青少年を中心に確実に浸透しており、製造業以外の日本の進出の裾野を広げています。

グローバル生産拠点としてのタイ:

タイには、日本の在外商工会議所の中で最大規模を誇る盤谷「日本人商工会議所」があり、役1300社が登録しています。会員登録をしていない中小企業を含めると約7000社が事業を行っているといわれており、中国約2万3000社に次ぐアジア第2の進出規模があります。

近年、日本企業のタイの捉え方が変化してきています。その顕著な例が2010年にみられました。日産自動車が、日本国内市場向けの小型車マーチをタイで生産すると決定しました。これは、日本企業が自国市場に逆輸出する日本車を国外で生産する初めてのケースです。

このように、日本メーカーは、タイのことを、東南アジア5億5000万人の人々に製品を供給する前線基地としてだけでわなく、日本の他、中国やインドといった巨大な成長市場向けに製品を生産する輸出拠点としてみなすようになってきています。

AFTA (ASEAN FREE TRADE AREA):

ASEAN 自由貿易圏と呼ばれ、1993年に発足したASEAN(東南アジア諸国連合)の自由貿易協定のことをいいます。加盟国人口の合計が5億人を超え、その将来的な方向性は、EU(欧州連合)やNAFTA(北米自由貿易協定)に相当する自由経済(自由貿易)地域を作ろうとする構想になっています。AFTAでは、ASEAN地域内で生産されたすべての産品(国防関連品や文化財を除く)にかかる関税障壁や非関税障壁を取り除くことにより、域内の貿易の自由化と活性化を図り、また域外からの直接投資と域内投資を促進し、そして域内産業の国際競争力を強化しようとしています。AFTA導入後のバンコク商工会議所の調査によると、一部の企業、とりわけ自動車、化学、鉄鋼といった重工業の企業は、特にインドへの玄関口としてタイに軸足を置くようになってきているといいます、タイの周辺諸国や他の発展途上国と比較して、港湾や道路網などのタイの充実したインフラとAFTAの相乗効果が、このようなタイへの支持を加速させ、アジア地域向けの戦略的な輸出ハブにとどまらず、タイを世界市場に向けた輸出拠点として位置付けていくと思われます。

高度な産業集積の形成:

タイは、ASEAN域内細大のエレクトロニクス産業、自動車産業の生産拠点であり、また中国に次ぐ世界第2位の日系企業集積国です。このような背景には、タイの自動車産業の生産・国内販売・輸出において、実に90%のシェア―を日系メーカーが握っているという日本企業のタイへの古い進出の歴史があります。タイでは、産業の基盤が殆どない状況で自動車生産が開始されました。そのため、日系完成車メーカーが、日本の部品メーカーの進出や技術供与を促し、部品の現地調達を拡大させることで、現地における産業集積(クラスター)が形成されてきました。具体的には、まず市場の拡大を見込んだ新工場の建設や、消費者ニーズの変化に対応した新モデルの投入など、完成車メーカーの競争力強化策に対応して多くの部品メーカーが進出しました。

その後、グローバリゼーションの中、中国などの競合に対しての競争力をつけるべく、タイ完成車メーカーが厳しい現地調達比率目標を達成するため1次部品メーカーに進出を促しました。そして、1次部品メーカーは更に、2次部品、3次部品メーカーへの進出を促しています。

その結果、進出した企業が、次の企業に進出を促すという集積サイクルが生まれ、現在では3次・4次部品メーカーまで進出している状態です。このような進出は付随するサービス会社の進出を後押しし、高度な産業集積が形成され、容易な部品調達が可能となりました。

タイ自動車研究所の調査によると、タイの自動車産業には完成車メーカー12社、1次部品供給メーカー7(Tier1)が635社、2次及び3次部品供給メーカー(Tier2&3)が1700社存在しています。完成車メーカーはすべて外資との合弁の形態を採用しています。しかしTier 1 サプライヤ―ではタイ資本が過半数を占める企業の割合が53%でTier2&3サプライヤーの多くが地場資本となっています。ここでは、自動車産業を例に挙げ説明しましたが、電気産業の集積も同様の流れで、他国と比較して高度な産業集積が形成されています。

タイの大学:

タイでは学歴による賃金などの処遇の格差が大きいため、高学歴化が進んでいます。それでも、一般就業者のうち大学卒以上の就業者の割合は16%しかいません。タイの大学は国立大学78校、私立大学69校、合計147校と少ないのが現状です。最近では、ワーカー層、専門職などの優秀な人材がともに不足していて、人材を求める企業にとっては、人材の確保と賃金の高騰が大きな悩みとなっています。

■タイの大学ランキング30
01位 : 国立 マヒドン大学(ナコーンパトム県)
02位 : 国立 チュラロンコン大学(バンコク)
03位 : 国立 チェンマイ大学(チェンマイ県)
04位 : 国立 カセサート大学(バンコク)
05位 : 国立 コーンケン大学(コーンケン県)
06位 : 国立 プリンスオブソンクラ大学(ハートヤイ郡)
07位 : 国立 スラナリー工科大学(ナコーンラーチャシーマー県)
08位 : 国立 キングモンクット工科大学 トンブリー校(バンコク)
09位 : 国立 タマサート大学(バンコク)
10位 : 公立 ナレスアン大学(ピッサヌローク県)
11位 : 国立 キングモンクット工科大学 ラッカバン校(バンコク)
12位 : 私立 アジア工科大学(パトゥムタニー県)
13位 : 国立 シーナカリンウィロート大学(バンコク)
14位 : 公立 ブラパー大学(チョンブリー県)
15位 : 国立 マハーサーラカーム大学(マハーサーラカーム県)
16位 : 国立 シラパコーン大学(バンコク)
17位 : 国立 メーファールアン大学(チエンラーイ県)
18位 : 国立 キングモンクット工科大学 ノースバンコク校(バンコク)
19位 : 私立 ランシット大学(パトゥムタニー県)
20位 : 私立 マハナコーン工科大学(バンコク)
21位 : 私立 アサンプション大学(バンコク)
22位 : 公立 スアンドゥシット大学(バンコク)
23位 : 公立 スワンスナンター ラーチャパット大学(バンコク)
24位 : 私立 バンコク大学(バンコク)
25位 : 国立 ラムカムヘン大学(バンコク)
26位 : 国立 メージョー大学(チェンマイ県)
27位 : 私立 スィーパトゥム大学(バンコク)
28位 : 国立 ナショナルインスティチュート ディベロップメント アドミニストレーション大学(バンコク)
29位 : 私立 ラジャマンガラ工科大学 タンヤブリー校(パトゥムタニー県)
30位 : 国立 ウボンラーチャターニー大学(ウボンラーチャターニー県)

タイの祝祭日:

タイには基本的に祝祭日が年間17日あります。ただ振り替え休日がある場合は増えます。タイの祝祭日は仏教関連の祝祭日が多く、その祝祭日はタイ全土で禁酒日となっているのでレストランでの飲酒だけでなく酒類の販売が禁止されています。また仏教関連の祝祭日でなくても、国王誕生日や王妃誕生日、選挙前日と当日においても禁酒日となっています。
ちなみにタイの旧正月は中国とは違って毎年4月にある「ソンクラーン」と呼ばれる水掛け祭りになります。
またタイでは西暦ではなく、ブッダサラカートと呼ばれるタイ仏暦を用いており、大体西暦に543年を足したものがブッダサラカートとなります。

2018タイの祝祭日カレンダー

1月1日(月) 新暦新年

3月1日(木) マカブーチャ(万仏節)

4月6日(金) チャクリー王朝記念日

4月13日(金)〜15日(日) ソンクラーン

4月16日(月)〜4月17日(火) ソンクラーン 振替休日

5月1日(火) レイバーデー

5月29日(火) ヴィサカブーチャ(仏誕節)

7月27日(金) アサラハブーチャ(三宝節)

7月28日(土) ワチラーロンコーン国王陛下誕生日、カオパンサー(入安居)

7月30日(月) ワチラーロンコーン国王陛下誕生日 振替休日

8月12日(日) シリキット王妃誕生日

8月13日(月) シリキット王妃誕生日 振替休日

10月13日(土) ラーマ9世記念日

10月15日(月) ラーマ9世記念日 振替休日

10月23日(火) チュラロンコン大王記念日

12月5日(水) ラーマ9世生誕日

12月10日(月) 憲法記念日

12月31日(月) 大晦日

※1:土・日が祝祭日と重なった場合、前日または翌日が振替休日となります。

タイはASEANおよびメコン経済圏の中心:

ASEAN第2位の名目GDP※を持つタイは、外国資本を積極的に導入することで経済発展を遂げてきた国です。そのASEAN内では、既にAEC(アジア経済共同体)が2015年末に発足し、「単一の市場、単一の生産基地」をスローガンとして、経済的な統合に一歩を踏み出しています。

ASEAN10カ国は総人口6億2000万人を擁する巨大市場です。市場の統合を前提とすると、長期的な視点ではタイを中心としたグレーターメコン圏がASEANの中心的な役割を果たしていくと予想されます。日本企業にとっても、タイはビジネス上の関係が古く、緊密であることに加え、メコン経済の中心に位置する国として重要な投資先であり続けるでしょう。

ちなみに、日本の対タイ直接投資額は、2015年に493億円と全体の約30%を占め(タイ投資委員会データより)、タイへの外国直接投資国として日本は第1位です。

政治経済上の懸念点は?

ただし、海外からの投資を背景に堅調に成長してきたタイですが、ここ数年を見ると、大洪水や政治的な内部対立、それを収拾する軍事クーデターの発生などの背景から、経済の成長力は鈍化していると言わざるを得ません。

当面の懸念は、海外要因としては、トランプ政権下で米国の通商政策が保護主義的な方向に傾くかどうかや、米FRBの追加利上げに伴うアジアをはじめとする新興国からの資金流出などがあります。特に、日本企業の進出ぶりにも見られるように、タイは製造業、特に自動車産業にとっては一大生産拠点であり、輸出の増減はタイ経済の成長に大きく影響するのです。

また、国内要因としては、2018年後半に予定されている総選挙の実施と軍事政権からの民政移管という大きな課題があります。長く続いたタクシン派と反タクシン派の対立は、タイ国内に深い対立と溝を作りました。この対立は、軍政下で見かけ上は収まっているものの、なお国民の間で燻り続けています。

高い人気を誇ったプミポン前国王も憂慮され解決を望まれたこの本質的な問題に、王位を継承したワチラロンコン新国王の治世のもと、次の政権がどう解決への糸口をつけていくのかが注目されます。万が一、民政移管や総選挙の実施にあたっても混乱が生じれば、新国王の求心力に疑問符がつくような事態もないとは言えません。

前国王逝去でも経済の底割れは避けられている

経済的には強弱両方の要因があるなか、景気は下支えされています。2016年10月13日のプミポン前国王逝去により、タイ国内は服喪期間に入りました。このため、企業は大々的な販促イベントを自粛、消費者にも娯楽消費を手控える動きが広がり、消費は抑制されました。

また、タイへの旅行客が、違法に運営していた中国系旅行会社への取締り強化により減少するなど、内外消費需要の低下要因から、タイ経済の景気減速が懸念されました。

一方で、タイ政府が昨年末に実施した所得控除策や農業生産高の改善による所得増加はプラス要因として働き、タイ経済は底割れすることなく、2016 年通年の実質GDP 成長率は+3.2%と、直近4 年間では、最も高い伸びとなりました。

タイ経済そのものは、2017 年はけん引役不在で成長は加速せず、成長率は昨年と同水準の+3.0%台半ば程度にとどまるとの予想が多く見られます。国家経済社会開発委員会(NESDB)も、2017 年のタイ経済の成長率見通しを+3.0~4.0%と発表しています。

タイ経済の今後の見通しは?

しかし、力強さには欠けるものの、タイ経済が上向く要因は多いと筆者は見ています。

その理由の一つは国内消費です。服喪による民間の消費や行楽の自粛ムードも、喪明けをにらんで動き始めていますし、消費者のマインドは既に上向きに転じて経済活動は徐々に正常化に向かうと考えられます。外国人観光客の回復も期待できる状況です。

二つ目には、地方振興策を軸とする総額1,900 億バーツ(約6,200 億円)の補正予算など政府支出による景気刺激策の効果が現れると予想しています。

農業生産も、2016年はエルニーニョ現象の悪影響で落ち込みましたが、今年は順調な生育と昨年比での反動増が見込まれ、これにより農業所得の回復傾向は一段を鮮明になると予想しています。さらに、米国経済の堅調に支えられた先進国経済の緩やかな改善が、需要増としてタイからの輸出の増加基調を支えています。

一般的に知られているタイの財閥、そして著名な富豪その特徴や
規模などを解説していく。

タイの財閥研究

<1> タイの食品財閥最大手 CPグループ
チャロンポカパーン・グループ
チャロンポカパーンフーズ(CPF)は農業分野の旗艦企業。
2012年度売上 3789億バーツ(120億ドル以上)。
同グループは謝家(チエンワノン家)が基礎を作った
コングロマリット複合企業で家畜用飼料の製造業者として設立。
多角化を進め、エビの養殖・販売や鶏肉の生産・ 加工・販売なども
取り扱いを始める。
タイ国内における最大の食品企業。
農業分野以外に食料品の分野を中核事業として、
通信分野"TRUE
Group"、不動産分野"CP
Land"コンビニ分野"CPALL"
などに進出し、全部で8つの分野で事業を展開している。
国際的には、ASEAN各国や中国などを中心に世界13カ国に進出している。

<2> タイのツナ缶財閥大手タイ・ユニオン・フローズンプロダクツ
(TUF)
タイを拠点に欧米アジアに工場を持ち、2012年の売上高は
1077億4800万バーツ(30億ドル) 。
代表者はティラポン・チャンシリー氏。
創業者は華人出身のグライソーン・チャンシリー氏で、1977年創業。
小さなエビ生産工場から始まり、欧米企業向けのM&Aを繰り返すことで
急成長を果たす。
アジア通貨危機の1997年には破綻した米大手を37億円で、
リーマン・ショック後の2010年には仏最大手を860億円で傘下に収めた。

<3> タイのビール財閥大手 TCCグループ
タイの富豪、ジャルーン・シリワタナパクディー氏が率いる
コングロマリット。
1944年、バンコクの中華街生まれの中国系タイ人で、
中国名は「蘇旭明」。
酒造業に参入して、蒸留酒、ビール、不動産、金融、
消費財などを手がける巨大財閥を一代で築いた。
傘下企業はタイのアルコール飲料最大手、タイビバレッジ(THBVE)、
シンガポール上場企業、不動産大手TCCランド(未上場)、
消費財大手ベーリユッカー(BJC)、タイ上場企業、コーラ生産・流通
スームサック(SSC)、
タイ上場企業、緑茶・日本食チェーン大手オイシ(OISH)など大手企業を
傘下に収めている。

<4> タイの栄養飲料財閥大手 チャリアオ・ユーウィッタヤー
(2012年死去)
同ファミリーは総資産50億ドルとも言われる。
1978年に設立されたTCファーマシューティカル・インダストリーにより、
「Krating Daeng」タイ語で、「赤いガウル」の名前でタイで開発された。
1984年にオーストリア人のディートリッヒ・マテシッツが国際販売権を獲得。
Red Bull「レッドブル」の名称で販売開始。
レッドブルエナジードリンクはヨーロッパ地域は元より、北アメリカ地域や、
オセアニア、アフリカ、そして、アジアにも進出した。
「レッドブル、翼を授ける。(Red Bull Gives
You Wings)」の
コピーが使われている。
レッドブルは日本を含め、世界160か国以上で販売されている。
世界で初めてのエナジードリンクとして売上・シェアともに第1位。

<5> タイのビール財閥大手 シンハーグループ。
タイで最も古いビール会社であるブンロート・ブルワリー株式会社は、
1933年に. ピャ・ビロムシャクディによって設立。
シンハー・コーポレーション社はその子会社となる。
ブランド名「シンハー」「レオ」「B-ing」などの飲料を展開。
3カ所のビール醸造工場、6カ所の飲料水工場を保有。
売上高は2012年、1030億バーツ(3500億円規模)。

<6> タイの製糖財閥大手 ミトポン・グループ
ミトポンシュガー社はタイの最大手の製糖事業者で、
世界第5位の製糖事業会社。
会長はIsara
Vongkusolkit イサラー・ウォンクソキット氏。
サトウキビ生産、製糖事業で53年の歴史があり、マーケットリーダー。
5つのコア事業があり、製糖事業、合板・パーティクル事業、
バイオエナジー事業、エタノール生産事業、倉庫物流事業を展開。
中国とラオスにも支店を持つ。

<7> タイの消費財財閥大手 サハ・グループ
1942年に創業者のティアム・チョクワタナー(Thiam
Chokwatana)が
立ち上げた消費企業グループ。
現在はタイ国内を中心に300以上の関連会社を抱える。
持株会社であるSAHA PATHANA
INTER-HOLDING(SPI)
消費財を扱うSAHA
PATHANAPIBUL(SPC)となっている。
2012年度SPCの売上は257億バーツ(750億円)。
タイ国内において日本企業との合弁を積極的に進めていて、
主な合弁相手としてはワコール、イトキン、ライオン、資生堂、
ツルハ、ダイソー、早稲田大学、文化服飾学園など、
消費財、ファッションや化粧品・ドラッグストア関連企業が多い。

<8> タイの金融大手 バンコク銀行・グループ バンコク銀行
(BBL)
同行はタイ国内大手銀行で資本金規模で第1位の銀行。
日本にも東京新橋、大阪にも支店を持つ。
オーナーのソーポンパニット(陳)財閥はタイの大手商工業の
分野で広範囲な企業の株式を保有している金融財閥で、
同行の総資産額は2兆4188億バーツ(およそ7兆円)。
フルバンキングサービスを提供していて、投資、保険、
預貯金すべてを取り扱っており、インターネットバンキングサービス
も導入している。

<9> タイの金融大手 カシコーン銀行・グループ(KBANK)
タイ国で資本金の規模で第3位の銀行。
最近では日系企業・日本の地方銀行との取引も積極的に開始している。
タイのラムサム財閥が経営をする商業銀行。
1945年に設立。
総資産額で2012年末2兆700億バーツ。
2003年まではタイ農民銀行の名前で知られていた。
カシコーンバンク (K Bank)
カシコーンリサーチセンター(K Research)
カシコーンファクタリング (K Factoring)
カシコーンアセットマネジメント(K Asset)
カシコーンセキュリティーズ (K Securities)
カシコーンリーシング (K Leasing) などの総合金融サービスを提供。

<10> タイの金融大手 アユタヤ銀行・グループ
2012年末の資産規模は1兆719億バーツで3兆円規模。
同銀行を管理しているのはラタナラック(李)財閥で、テレビ局大手
チャンネル7を経営しているBangkok
Broadcasting & Televisionを
1967年に設立。
CH7は プライムタイムで45%と言う圧倒的なシェア放送局
タイソープドラマ系ではかなりの強さを誇る。
総帥はクリット・ラタナラック氏。
父親のチュアン氏が創業したアユタヤ銀行(BAY)、
サイアム・シティ・セメント(SCCC)の株式を大量に保有。
Bangkok Broadcasting and Television(BBTV)は
ラタナック財閥はイースタンプロパティ、メディアオブメディアス、
トンソンプロパティなどにも出資している。

<11> タイの自動車部品メーカー サーミット・グループ
タイ最大の自動車部品メーカーサーミット・グループは1977年、
バンコク都内で 4輪・2輪車向けや家具向けシートの修理、生産を
始めたのが起こり。
創業者のサンサーン・ジュランクン社長はこれまでに
サミット・オート・ボディ(SAB)、サミット・オートシート(SAS)など
グループ会社30余社からなるサミット・オートインダストリーズ
グループを一代で築きあげた。
自動車部品製造で売上比率は 自動車関連が65%、バイク関連が30%、
家電関連が5%。全従業員数15,000人を誇る。
売上規模はグループ全体で700億バーツ(2,100億円規模)。

<12> タイの鉄鋼大手 サハヴィリヤ・グループ
タイの熱延生産最大手企業である。
同社を経営するのはウィット・ヴィリヤプラパイキットCEO。
1990年に、サハビリア・グループとイタリア系企業(IRI)とが
熱延鋼板(Hot Roll Coil)の製鋼工場を建設するために誕生。
その後はIRIが撤退し、現在はサハヴィリヤ・グループが
主要株主となっている。
タイ証券取引所には1994年上場。
2012年度の売上は過去最高619億バーツ(2000億円規模)。

<13> タイのゼネコン大手 イタリアンタイ・グループ
イタリアンタイ・デベロップメント社(ITD)は、
タイのゼネコン最大手でスワンナプーム空港建設事業を大林組、
竹中工務店などと共同JVをしたり、高架鉄道BTSの建設を受注する
など、タイにおける国内インフラ事業を担う企業。
海外事業売上比率が40%以上でインド・バンガロール市の鉄道建設、
デリーメトロの駅舎建設事業、コルカタ空港旅客ターミナルビル建設
など幅広い。

<14> タイのゼネコン大手 チョーガンチャーン・グループ
インフラ基盤である道路、大規模な橋、高速道路、高架鉄道などを建設する。
熊谷組、東急建設などとのJV事業(ジョイントベンチャー事業)も手掛け、
バンコク高速道路(BECL) 高速道路運営事業
バンコクメトロ(BMCL) 地下鉄運営事業
タイ・タップウォーター(TTW) 上水処理事業などを子会社に持つ。
2012年度の売上は223億バーツ。

<15> タイの工業団地大手 アマタ・コーポレーショングループ
創業者はVikrom Kromadit氏。
工業団地内のインフラを整え、海外/国内の製造業を誘致し不動産を販売、
レンタルをおこなうアマタ・コーポレーション(AMATA)はタイとベトナムで
工業団地プロジェクトを展開し日系企業も多く入居している。
チョンブリ県にアマタナコン工業団地、ラヨーン県にアマタナコーン工業団地、
ベトナムにアマタシティビエンホア工業団地を有している。
2012年度の売上は過去最高61億バーツ。

<16> タイの高級不動産大手 ランド&ハウス・グループ
ランドアンドハウス(LH)はタイ国内で高級住宅開発、販売を手掛ける
不動産開発企業。
タイの不動産アサワボーキン財閥がオーナーの企業。
一戸建て、高級コンドミニアムなどをデザイン性、高級家具類、
高付加価値のある信用度の高いブランドとして販売。
2012年度の売上は267億バーツ。
ランドアンドハウスグループに属する企業は
住宅金融ローンに強いランドアンドハウスリテール銀(LHBANK)
ホームセンターのホームプロ(HMPRO)
高級住宅・オフィスビル開発のクオリティハウス(QH)
建材企業のクオリティコンストラクション(Q-CON)など。

<17> タイ国内商業不動産開発1位 セントラル・グループ
セントラルパタナー(CPN)は商業施設の開発、大型不動産開発企業。
セントラルグループのショッピングセンター(SC)開発・運営を担う。
CPNの中核事業は、多目的の複合体不動産に投資、開発がメイン。
CPNの最初の郊外建設大型プロジェクトはセントラルプラザ・ラプラオ店
で、タイでの総合不動産開発のモデルの先駆け
(大型ショッピングモールの形成)となる。
セントラルグループには流通大手として有名で、Central Retail
(小売、流通)を筆頭に
Central Pattana(不動産開発)
Central Plaza Hotel(ホテル・外食産業)
Central Food Retail(Topps スーパーマーケット運営)
Robinson ROBINS(百貨店運営)
Power Buy(家電量販店)
などを経営しており、幅広い事業展開をしている。

<18> タイの医療大手 バンコク病院・グループ
バンコクドゥシットメディカルサービス(BGH) は、バンコクに住む日本人が多く
利用している高級私立病院である。
タイに治療目的、療養目的、医療検査などで訪れる外国人の数は180万人を突破。
バンコク総合病院をバンコク市内に持ち、大型病院施設並びに治療施設を持つ。
同病院では積極的にM&Aを進めており、サミティウェート病院、BNH病院など
タイ国内病院の買収を続けて大手病院グループへ成長した。
代表のプラサート プラサトーング=オーソット氏はバンコクエアウェイズ(BA)の
筆頭株主でもある。

<19> タイのテレビ局大手 チャンネル3 BECワールド・グループ
テレビ局である「チャンネル3」やラジオ局では「バンコクFM」を運営。
テレビ番組の視聴率は業界2位。
ソープドラマや韓流ドラマを得意としている。
BEC TERO社を中心とするイベント興業ビジネス、チケット事業、
芸能/音楽の配信事業なども展開している。
2012年度の売上は151億バーツ。
代表者はVichai Maleenont氏で付近のビルも所有している。

<20> タイの通信大手 サマート・コーポレーション・グループ
サマート創業者のVilailuck財閥が経営する通信財閥。
代表取締役のWatchai Vilailuk氏。コア事業である
通信事業として2社もタイ証券取引所へ上場させていて、
携帯機器販売・通信事業 サマートアイモバイル(SIM)
通信インフラ・構築事業 サマートテレコム(SAMTEL)などを展開する。
海外展開事業ではカンボジア、ラオスに進出済みである。

今回はまず一般的に知られているタイの財閥・長命な富豪などを解説していく。

前回の記事の通り、

進出にあたり、現地企業との資本協力や合弁などが必要になることが非常に多い。

そして現地企業はたとえ財閥・大手だろうと、

「自分達が持っていない、日本の高品質な技術・サービス・ノウハウ」を求めている。

日本の中小企業の「技術・サービス・ノウハウ」と

現地財閥・大手の「人脈・ネットワーク・市場開拓」の組み合わせができることによって、

新しい、大きな市場を拓くことが可能になっていく。

まずは少しでも相手を知ることで、真剣に進出を考える足掛かりができるだろう。

タイには大きく分けると、財閥は2つある。

「華僑系の財閥」→ 中国からの移民。

既にタイに溶け込んでいて金融や小売り、不動産などで活躍している。

「王室系の財閥」→ 王室財産管理局が展開する事業、銀行、不動産、建設素材などでも

タイ証券取引所に上場する企業も存在。

この他にも「タイ地場系の財閥」や「インド系の財閥」も存在する。

(表示する為替レート換算は2015年7月時点1バーツ=3.6円で計算)

<1>タイの食品財閥最大手 CPグループ チャロンポカパーン・グループ

タイ国内における最大の食品企業。

チャロンポカパーンフーズ(CPF)は農業分野の旗艦企業。

2014年度売上4383億バーツ(1兆5778億円規模)。

同グループは家畜用飼料の製造業者として設立。

多角化を進めエビの養殖・販売や鶏肉の生産・加工・販売なども取り扱いを始める。

農業分野以外に食料品の分野を中核事業として、

通信分野TRUE Group、不動産分野CP Land、コンビニ分野CPALLなどに進出し、

全部で8つの分野で事業を展開している。

国際的には、ASEAN各国や中国などを中心に世界13カ国に進出している。

<2> タイのツナ缶財閥大手 タイ・ユニオン・フローズンプロダクツ(TUF)

タイを拠点に欧米・アジアに工場を持つ水産加工の大手企業。

2014年の売上高は1228億バーツ(4420億円規模)。

代表者はティラポン・チャンシリー氏。

創業者は華人出身のグライソーン・チャンシリー氏で、1977年創業。

小さなエビ生産工場から始まり、欧米企業向けのM&Aを繰り返し、急成長を果たす。

<3> タイのビール財閥大手 TCC グループ

タイの富豪、ジャルーン・シリワタナパクディー氏が率いるコングロマリット。

1944年、バンコクの中華街生まれの中国系タイ人。

酒造業に参入して、蒸留酒、ビール、不動産、金融、消費財などを手がける巨大財閥を

一代で築いた。

タイのアルコール飲料最大手 タイビバレッジ(THBVE) →シンガポール上場企業

不動産大手TCCランド → (未上場)、

消費財大手ベーリユッカー(BJC) → タイ上場企業

コーラ生産・流通スームサック(SSC) → タイ上場企業

緑茶・日本食チェーン大手オイシ(OISH) → タイ上場企業 などの大手を傘下に収める。

<4> タイの消費財財閥大手 サハ・グループ

1942年に創業者のティアム・チョクワタナー(ThiamChokwatana)が立ち上げた

消費財企業グループ。

現在はタイ国内を中心に300以上の関連会社を抱える。

主な企業は、持株会社であるSAHA PATHANA
INTER-HOLDING (SPI)や

消費財を扱うSAHA PATHANAPIBUL
(SPC)となっている。

2012年度SPCの売上は270億バーツ(750億円)。

タイ国内において日本企業との合弁を積極的に進めていて、

主な合弁相手としては

ワコール、イトキン、ライオン、資生堂、ツルハ、ダイソー、早稲田大学、文化服飾学園

など、消費財、ファッションや化粧品・ドラッグストア関連企業が多い。

<5> タイの金融大手 バンコク銀行・グループバンコク銀行(BBL)

タイ国内大手銀行で資本金規模第1位の銀行。

日本では東京・大阪にも支店を持つ。

オーナーのソーポンパニット(陳)財閥は

タイの大手商工業の分野で広範囲な企業の株式を保有している。

2014年度末総資産額は2兆7598 億バーツ (およそ9兆9352億円) 。

フルバンキングサービスを提供していて、投資、保険、預貯金すべてを取扱っており、

インターネットバンキングサービスも導入している。

また、タイで資本金規模第3位のカシコーン銀行は、

最近では日系企業・日本の地方銀行との取引も積極的に開始している。

そして、第5位のアユタヤ銀行は2013年に三菱東京UFJ銀行が買収をしている。

日本からの製造業投資が多いタイ:

タイは現在約も60の工業団地が存在します。

タイ工業団地公社のデータによると、タイ工業団地公社と関係のある50の工業団地の内、その入居者の実に40%以上が日系企業です。

日本の製造業がタイに進出する理由は、賃金の安さだけが理由ではありません。世界のハブとして運輸面での利便性が高く、更にBOIの恩典を利用しての税制の優遇等が理由として挙げられます。
また、日系企業が増えた事で、部品の調達先をタイ国内の日系企業で見つけられるというのも一つの理由です。

よって賃金の面では毎年最低賃金が上がっているにも関わらず、タイの工業団地は拡大を続けています。

タイ最大のアマタナコーン工業団地も拡大を続け、現在総面積2万5千ライ(1200万坪)の工業団地になっています。同じ工業団地内でも一つの工場から別の工場に移動するために30分かかるということはざらにあります。

中心は自動車産業

工業団地の中でも中心になっているのが日本の自動車産業です。
タイでは現在景気が悪いと言われていますが、その一因ともなっているのが、タイ国内での自動車販売の不振です。
2012年までに実施されたファーストカー減税という政策で、排気量1500cc以下の車を購入した人は税金が最大10万バーツ払い戻されるというキャンペーンがありました。

今まで自動車を買えなかった層の人々もこぞって自動車を購入し、自動車の将来の需要をこの時期に使い切ってしまうという結果になりました。
次の買い替え時期まで車が売れないのに加え、車を買ったはいいがローンを払えない人たちが手放した中古車が市場にあふれているため、当面自動車の需要は見込めそうにないというのが現状です。

工業団地が多い地域は?

地域別の工場数でみると、バンコク周辺と東北部が各3割を占めて最も多いです。どちらも2011年の洪水では被害を受けましたが、既に復旧しています。
今回は、そのバンコク周辺と東北部の工業団地を中心にご紹介します。

ナワナコン工業団地

所在地:パトゥムターニー県

バンコク中心部から 46 km
スワンナプーム空港 65 km.
レムチャバン深海港 80 km.

入居企業:ローム、ミネベア、パナソニック 等

ロジャナ工業団地

所在地:アユタヤ県

バンコク中心部から 70 km.
スワンナプーム空港 84 km.
レムチャバン深海港 175 km.

入居企業:ブリッジストーン、タイサンコー 等

カビンブリ工業団地

所在地:プラチンブリ県

バンコク中心部から 165 km.
スワンナプーム空港 125 km.
レムチャバン深海港 170 km.

入居企業:アイシン精機、フジクラ 等

ハイテック工業団地

所在地:アユタヤ県

バンコク中心部から 70 km.
スワンナプーム空港 74 km.
レムチャバン深海港 175 km.

入居企業:キヤノン、 東レ、 味の素 等

サハタイ(バンプリー)工業団地

所在地:サムットプラカーン県

バンコク中心部から 31 km.
スワンナプーム空港 33 km.
レムチャバン深海港 104 km.

入居企業:中静タイランド、小林オートパーツタイランド 等

アマタナコーン工業団地

所在地:チョンブリ県

バンコク中心部から 57 km.
スワンナプーム空港 42 km.
レムチャバン深海港 46 km.

入居企業:デンソー、 ダイキン、旭硝子 等

アマタシティ工業団地

所在地:ラヨーン県

バンコク中心部から 114 km.
スワンナプーム空港 99 km.
レムチャバン深海港 27 km.

入居企業:AGC、住友ゴム、東海理化 等

イースタンシーボード工業団地

所在地:ラヨーン県

バンコク中心部から 117km
レムチャバン深海港 27km

入居企業:関西レジン、マツイイースタン 等

バンコク在留邦人の動向:

※日本の外務省がまとめた「海外在留邦人数調査統計」によると、海外在住の日本人は

2014年10月時点でタイは世界第5位で6万4285人と発表されている。

在留邦人数がこの規模になると、日本人のみをターゲットにした事業も増加していて

日本人向けフリーペーパー、日本人向け美容室、日本人向けカラオケ、

日本人向け宅配サービス、日本人向け不動産仲介、日本人人材紹介など

数多くのサービス産業が進出している。

これらの産業は一般的なタイ人をターゲットとしていないため、価格は高く設定でき、

サービスの質が良ければリピーターとなるため、参入企業は増加傾向にある。

在留邦人向けフリーペーパー

例えば、フリーペーパーでも最大手の会社の部数は3万部以上、週1回発行。

バンコクを含めた近郊の個人、企業へ配布される。

広告読者がかなりいることから、

一企業あたりの広告料金は1回で7000バーツ(2万円)~8万バーツ(24万円)以上する。

出稿企業数は400社と大きく成長している。

在留邦人向け人材紹介

日本人やタイ人を人材紹介する企業もニーズが高い。

タイでは日本のような長期雇用を慣習化していないため、

人材の確保や優秀な人材のリクルートが非常に難しい。

さらに失業率が極めて低い中で、人材の市場は完全な売り手市場となっている。

紹介人材の確保、人材教育のフォローアップなどで、

タイの労働省から許認可を受けた日系人材紹介会社「パーソネル」は

業界最多の紹介者数を続けており、優良人材紹介会社の表彰も受けている。

こちらも日本人社員15名、タイ人社員60名と急速に拡大していて、

毎年多くのタイ人、日本人を在タイの企業へ紹介し続けている。

日系企業によるクリーニング

この他にはクリーニング事業も伸びている。

都内を中心に展開している「喜久屋」は、2012年にタイへ進出。

タイではこれまでメイドによる洗濯サービスや、

街中で洗濯代行と呼ばれるパパママビジネス的な店舗は数多くあったが、

所得の増加でファッションの多様化が進み、

日本や韓国などへの海外旅行で冬服を着用する機会も増えた富裕層は、

単純な水洗いでは落ちない洋服を専門クリーニング店舗へ出すようになった。

日本式クリーニング機材を導入した大型工場で洗濯し、

キレイに洗い、各支店へ定刻に届ける、という

日本では当たり前のサービスがアジアでは非常に驚かれる。

同社は、既にタイへ進出済みの日系のスーパー、

コンビニエンスストアなどとも提携して店舗展開を行い、

買い物帰りのタイ人顧客などをターゲットとして拡大を進めている。

日本人にとっての不用品を販売

日本の中古品も売れている。

日本人はモノを大事に使い、駐在員は一定の期間で帰国してしまうが

全ての荷物を持ち帰ることができず、不用品を引き取って欲しいニーズがあることから

不用品リサイクル、ブランド品販売を始めた企業も成長している。

日本では、まだ利用価値のあるものでも不用品となってしまうケースが多いが、
それをアジアの人が喜んで購入している。
日本の頑丈でコンパクトな傘、はやりのデザインのバッグ、靴などが
タイ人の中間層に非常に人気である。

このように、日本では既に成熟産業、斜陽産業と呼ばれている分野でも

潜在的なニーズがアジアにはまだまだ数多く眠っている。

それを掘り起こすビジネス機会がある中で、

おそらく今後はアジアの中間層も日本並みの所得を目指すように成長していく。

筆者としては、ASEAN各国でのリスクは当然有るものの、

日本のサービス産業、日本の中小企業の進出機会はますます増えていくこと、

そしてASEANでの日本のプレゼンスが一層増していくことを期待している。

伊藤忠とタイ財閥、電撃提携の舞台裏

「巨人たちの握手」、真の狙いは中国市場の深掘り

次ページ » 西村 豪太 : 東洋経済 記者 2014年07月31日一覧コメント0メールでシェア印刷AA 香港で資本提携の調印式に臨む両社。中央左が伊藤忠の岡藤社長、右がCPグループの謝会長

日本とタイの経済界を代表する「巨人」同士の縁組は、気宇壮大な提案から始まった。

「5年以内に、中国でファミリーマートを10万店、展開しようじゃないですか」。

タイ最大級の財閥であるチャロン・ポカパン(CP)グループが伊藤忠商事に提携を持ちかけたのは、昨年5月のことだった。同時にCPグループからは、伊藤忠の筆頭株主になりたいとの意向が示された。

それから1年あまり。両社は7月24日に資本提携を発表した。CPグループは1020億円を投じて伊藤忠に4.7%を出資。そのうち0.88%は日本政策投資銀行とCPグループが折半出資するファンドが保有する。これでCPグループは伊藤忠にとって、信託口を除けば最大の株主となる。

伊藤忠の岡藤正広社長は、「ファミマ10万店構想」にほとんど関心を示さなかった。伊藤忠が3割強出資するファミマは中国で1162店(6月末)を出店している。それを飛躍的に広げる構想はCPグループの自信のほどを示すが、大風呂敷が過ぎると感じたのだろう。

"本気の付き合い"なら資本提携を

だが、岡藤社長はCPグループが筆頭株主の座を求めてきたことには、鋭敏に反応した。資本提携まで考えているなら、"本気の付き合い"ができる。一方通行ではなく、伊藤忠からも出資できるなら、乗ってもいい話だ。

CPグループの起源は、中国・広東省から移民した謝一族が1921年に起こした野菜種子商である。いまやアグリビジネスでは世界有数で、2013年のグループ売上高は約4兆円。国内外の従業員数は30万人におよぶ。農業と食料品が中心だが、携帯電話会社や流通、不動産を手掛けるコングロマリットで、タイではコンビニのセブン-イレブンを約7600店展開する。

一方の伊藤忠は「非資源ナンバーワン」商社を標榜し、資源ビジネスで稼ぐ三菱商事や三井物産を追い上げ中。食料を中心とした非資源分野のビジネスをアジアで開拓するうえで、華人財閥の人脈と情報力は、強力な武器になる。

コンセプトは「タイの最高と髙島屋のフュージョン」

「サイアム髙島屋」タイ・バンコクに11月10日オープン

店舗外観イメージ

株式会社髙島屋(本社:大阪市中央区難波5-1-5、代表取締役社長:木本茂)のグループ会社である

サイアムタカシマヤ(タイランド)CO., LTD.は、2018年11月10日(土)、タイ・バンコク、チャオプラヤー川西岸に完成する大型複合施設「ICONSIAM」(アイコンサイアム)内ショッピングモールのアンカーテナントとして、髙島屋グループとしてタイ初の店舗となる「サイアム髙島屋」をオープンいたします。

「ICONSIAM」はタイ・バンコク、チャオプラヤー川西岸に立地。タイ国内最大級の民間投資で、約9万㎡の敷地面積に魅力的なショッピングモールや豪華な2棟のレジデンス、400mにも及ぶ「水と火」のショー等、「世界の最高がタイの最高と出会う」をコンセプトとした大型複合施設です。

「サイアム髙島屋」は、この世界最高水準の大型複合施設内ショッピングモールのアンカーテナントとして出店いたします。ASEAN地域において25年にわたる実績を持つタカシマヤシンガポールLTD.の経営資源・ノウハウ・ASEAN諸国における知名度を最大限活用し、タイにおいて新しいライフスタイルを提案し、地域に根ざした店づくりをめざしてまいります。

髙島屋グループは、成長戦略の一つとしてASEAN諸国を軸とした海外での多店舗化を推進しており、サイアム髙島屋は、シンガポール髙島屋、上海高島屋(中国)、ホーチミン髙島屋(ベトナム)に次ぐ4店舗目となります。今後も髙島屋グループが掲げる「まちづくり戦略」を日本国内のみならず、海外拠点においても推進してまいります。

サイアム髙島屋概要

◆名称 :サイアム髙島屋(SIAMTAKASHIMAYA)

◆所在地 :299 Charoen Nakhon Road, Khlong Ton Sai,
Khlong San, Bangkok 10600

◆ブランド数 :約530ブランド

(タイ初:約80ブランド、日系:約170ブランド)

◆賃貸面積 :約36,000㎡

◆売場面積 :約25,000㎡

◆駐車台数 :自動車5,000台、バイク510台、バス50台(ICONSIAMと共用)

◆開業日 :2018年11月10日(土)

◆営業時間 :連日10:00~22:00

◆定休日 :なし

◆運営 : サイアム タカシマヤ(タイランド)CO., LTD.

◆HPアドレス : https://siamtakashimaya.co.th/

サイアム髙島屋

1.2 タイでは、裁判所はどのように構成されていますか。
すべてのタイの裁判所は国王の名の下に機能し、憲法及びその施行法を根拠に存在している。重要なのは、タイの法制度においては陪審裁判を受ける権利は保障されておらず、事件は裁判官により裁かれることである。
2007年憲法は、四つの裁判所制度を承認している。
1. 現行法が憲法に抵触するか否かを巡る問題に対処する憲法裁判所
2. 税務、労働、知的財産、国際貿易、破産等を含む民事事件や刑事事件を審問する司法裁判所
3. 民間企業と国有企業との間の行政争訟及び国有企業同士の行政争訟を扱う行政裁判所
4. 軍当局者が関与した刑事事件を扱う軍事裁判所
行政裁判所は、政府機関又は国家公務員と私人又は民間企業との間の紛争及び政府機関又は国家公務員同士の紛争を裁く権限を有する。重要なことに、これは行政裁判所が政府機関との契約に関する紛争を裁判する権限を有していることを意味する。行政裁判は二審制となっており、行政裁判所での裁判結果については最高行政裁判所に上訴することができる。
司法裁判所は、通常裁判所と特別裁判所から構成されている。通常裁判所は、管轄ごとの民事裁判所及び刑事裁判所により構成されている。特別裁判所には、次の五つがある。
1. 少年・家庭裁判所
2. 労働裁判所
3. 租税裁判所
4. 中央知的財産権・国際通商裁判所
5. 中央破産裁判所
通常裁判所(民事裁判所及び刑事裁判所)は三審制をとっており、(1)第一審裁判所は、すべての民事及び刑事事件について普通又は特別管轄権を有し、(2)控訴裁判所は、第一審裁判所の上級審として、法的問題及び事実問題につき判断を行い、(3)ディカ(最高)裁判所は、第一審裁判所及び控訴裁判所の上級審として、法的問題及び事実問題につき判断を行う。少年・家庭裁判所を除く特別裁判所に関しては二審制となっており、第一審裁判所からの上訴は、直接ディカ(最高)裁判所によって審理されることになる。
1.3 タイでは弁護士はどのように組織されていますか。
タイの法律専門家はタイ国民に限られているが、1972年に最初の外国人労働法が可決された際に終身労働許可証を取得した外国人弁護士は、引き続き法的助言を提供することが許されている。
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一般的に、タイの弁護士は3段階に分けて考えることができる。
まず、法的助言を提供するといった弁護士業務を行うためには、タイ弁護士会の承認を受けた機関が発行した学士号を有していなければならない。
次に、裁判所で訴訟を行うためには、上記に加えてタイ市民権、法的経験を有し、弁護士試験に合格しなければならない。これは、(1)弁護士事務所で1年間研修し、続いて試験を受ける方法、あるいは(2)事前に試験を受け、6か月間の法律研修を受けて、それから追試験を受ける方法のいずれかの方法で達成できる。
さらに、訴訟を行うことを希望する者は、上記に加えて法律家協会による1年間の履修を経て法廷弁護士の学位を取得することができ、かかる学位取得は裁判官や検察官を目指す者にとって必須とされている。
弁護士は、個人事業主として業務を行っても良いし、パートナーシップ又は会社形態で業務を行っても良い。国際的な法律事務所の大多数とバンコクにあるタイの大手法律事務所の多くは会社形態で業務を行っているが、地方には個人事業主として業務を行っている弁護士も多数存在する。弁護士は、自営業のほか、企業内弁護士、政府内弁護士、裁判官その他の多様な法律関連の職業に従事する者として働くことができる。
弁護士会は、仏暦2528年(1985年)弁護士法により、弁護士の職務活動や職務行為を規制する規則を制定する権限を付与されており、弁護士がかかる規則に反すれば職務上の非行となる。特定の弁護士に対して職務上の非行に関する懲戒請求がなされると、弁護士会は懲戒請求の内容を調査させるために3名の委員で構成される委員会を指名する。当該委員会が当該懲戒請求を妥当と判断した場合、事件は綱紀委員会に送られることになる。
1.4 タイでは、弁護士費用の決め方としてどのような方法が一般的ですか。
通常、国際的な法律事務所から請求される弁護士費用は、地方の個人開業弁護士や地方の比較的小さな法律事務所の地方弁護士から請求される弁護士費用よりも高額である。国際的な法律事務所は通常時間給で課金するのに対し、地方弁護士は固定報酬又は成功報酬に基づいて稼働する傾向にある。国際的な法律事務所は、成功報酬制によると結果的に依頼者との間で対立が発生することも多いことから、成功報酬制を避けるのが一般的である。
2. 事業を行うための組織
2.1 タイ国内でサービスの提供又は物品の販売を行うためには、タイ国内に事業組織を設立する必要がありますか。
タイの事業に対する海外直接投資を規律する最も重要な法律は、仏暦2542年(1999年)外国人事業法
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(FBA)である。
外国人事業法において、「外国人」とは、以下を意味する。
• タイ国籍を有していない自然人
• タイ国内で登記していない法人
• タイ国内で登記している法人であるが、上記二つの区分に該当する者により資本である株式が半数以上保有されている法人、あるいは上記二つの区分に該当する者によりその法人の全資本の半分以上が投資された法人
• タイ国籍を有していない自然人が業務執行社員又は支配人である、登録された合資会社又は合名会社
外国人事業法は、規制対象事業の種類を三つのリストにして規定している。
• リスト1は、外国人に厳格に禁止される事業であり、これには9種類の事業活動がある。
• リスト2は、内閣の承認を得ない限り外国人に禁止される事業である。外国人は、タイ人又は外国人事業法上外国人とみなされない法人が、当該外国法人の資本の40%以上の株式を保有している場合にのみ、リスト2に記載の事業を営むことができる。この点、相当な理由が無い限り、大臣は内閣の承認を得て当該比率要件を軽減することができるが、それでも当該比率は25%を下回ってはならず、また、タイ人取締役数が全取締役数の5分の2を下回ってはならないとされている。このリストに含まれる事業活動は、国家安全保障に係るものや、文化、伝統習慣、地場工芸、天然資源や環境に影響を及ぼすものであり、これには13種類の事業活動がある。リスト2の事業を行おうとする外国人は、省令に規定された規制と手続に従い、大臣に申請しなければならない。内閣が申請を承認すれば、承認が与えられた後15日以内に、大臣により許可書が発行される。大臣は、内閣が提示する条件又は外国人事業法18条に基づいて発令される省令に規定される条件を許可書に付することができる。
• リスト3は、事業開発局(DBD)局長の承認を得ない限り外国人に禁止される事業である。このリストに含まれる事業活動は、タイ国民に外国人との競争準備がまだ整っていないものであり、これには21種類の事業活動がある。リスト3の事業を行おうとする外国人は、外国人事業法18条に則り許可を申請しなければならない。局長は、許可が与えられた後15日以内に許可書を発行する。なお、局長は、外国人事業法18条に基づいて発令される省令に規定される条件を許可書に付することができる。
外国人事業法の下では、最低資本の合計が1億タイバーツ(THB)未満、又は1店舗当たり最低資本が2000万タイバーツ未満である、すべての種類の商品の小売業が同法リスト3の14号で規制されており、1店舗当たり最低資本が1億タイバーツ未満である、すべての種類の商品の卸売業が同法リスト3の15号で規制されている。さらに、外国人事業法リスト3の下では、ほとんどのサービス事業が外国人に禁止されている。上記のとおり、しかるべき資格なく規制対象事業を行うことは、外国人事業法の下では犯罪行為とされて
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いる。
もっとも、一般的に外国人事業法は、投資委員会(BOI)の推進活動又はタイ工業団地公団に関する法に基づいて行われる事業活動に影響を及ぼさない。言い換えれば、新規の外国人事業について、投資委員会の推進に関する法の下で投資推進を申請すること、あるいはタイ工業団地公団に関する法の下で事業許可を申請することは可能であると言える。これらの法により資格が与えられた事業については、タイ人の最低所有率、投資額、あるいは許可される活動といった条件のうち、いずれの条件を当該事業に対して定めるべきかが、関連法規や行政官庁によって決定される。当該事業がこれらの承認機関のいずれかの承認を取得した場合、当該事業はその後、外国人事業法12条に従って局長が定めた方法に則って証明書の申請をしなければならない。なお、かかる申請手続は、承認手続と言うよりは事務手続と言える。
なお、外国人事業法の下での外国人所有制限は、米国民や、タイが自由貿易協定を締結している国の国民(日本国民はこれに含まれる。)には適用されない。
また、タイは2007年11月に日タイ経済連携協定(JTEPA)に署名している。そして、日タイ経済連携協定の下では、日本人所有のタイ法人は日本人持分が50%を超えることを許され、外国人事業法の下での外国人営業資格の対象とならないまま、日タイ経済連携協定に規定された条件に従って次の八つの事業に従事することができる。
• 小売業
• 卸売業
• 広告業
• ホテル業
• 飲食業
• 一般経営コンサルタント業
• ロジスティックス業(運送業除く。)
• 家庭用電子機器修理・メンテナンス業
2.2 タイではどのような形態の事業組織を設立することができますか。
事業組織の主な形態は以下のとおりである。
• 個人事業主(Sole proprietorship)
• 通常パートナーシップ(非登記)(Unregistered ordinary partnership )
• 通常パートナーシップ(登記)(Registered ordinary partnership)
• 有限責任パートナーシップ(Limited partnership)
• 駐在員事務所(Representative office)
• 地域事務所(Regional office)
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• 外国法人の支店(Branch office of foreign company)
• ジョイント・ベンチャー(Joint venture)
• 有限責任会社(Limited company)
タイ人か外国人かを問わず、いかなる者も、外国人事業法が定める制限に抵触しない限り、個人事業主、パートナーシップ、駐在員事務所、地域事務所、外国法人の支店、ジョイント・ベンチャー、又は有限責任会社の形で、事業を行うことができる。
2.3 各事業組織の設立手続、設立に要する時間及び費用はどの程度ですか。
個人事業主
個人事業主の場合、事業主のすべての資産、事業、及び私有物が、事業に関係するか否かにかかわらず差し押えその他の法的行為の対象となる。個人事業主は、納税者番号及び適用のある場合には付加価値税証明書を取得しなければならない。また、個人事業主の一部は、商務省で商業登記証明書を取得しなければならない。バンコク以外では、非タイ人個人事業主の登記にはより長い時間がかかる可能性があるが、これは登記官が外国人事業法の規制及び免除規定に照らして当該事業活動が外国人が単独でも適切に従事できるものであるかどうかを確認しようとするためである。
パートナーシップ
タイでは、3種類のパートナーシップが認められている。
• 非登記通常パートナーシップ
• 登記通常パートナーシップ
• 有限責任パートナーシップ
これらのパートナーシップは、主にパートナーの責任の点で異なっている。タイの内国パートナーシップは、各外国人パートナーにつき2人のタイの自然人又は法人格のある者が所属しているパートナーシップと定義され、実務上あらゆる形の事業に従事することができる。
外国人を業務執行パートナー又は業務執行者とするパートナーシップ、又は、外国人の出資が全出資の半分以上を占めるパートナーシップは外国パートナーシップとされ、外国人事業法が適用される。
非登記通常パートナーシップ
非登記通常パートナーシップは、パートナーシップのすべての法的義務及び債務につき、すべてのパートナーが共同で責任を負うパートナーシップである。商務省に登記はされない。したがって、この種類のパート
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ナーシップは法的主体(法人格のある者)ではなく、パートナーシップは個人に適用される税率で税金を支払うことになる。歳入規則では、非登記パートナーシップは法人格を有さないものの、税法上は独立した事業体として扱われる。すなわち、パートナーシップ自体(パートナーではない)が個人の税率で税を支払うことになる。しかし、パートナーが、パートナーへの分配利益ではなく給与を受け取っている場合は、かかる給与について個人的に所得税を支払う責任を負うことになる。パートナーシップが事業体として税を支払う以上、パートナーは分配利益について再度税を支払う必要は無い。各パートナーは金銭、資産、又はサービスの形でパートナーシップに出資しなければならない。サービスにより出資をする場合で、パートナーシップ契約がサービスの価額を定めていない場合、現金その他の有価資産による出資をした他のパートナーの平均持分割合と同等の出資をしているとみなされる。
登記通常パートナーシップ
登記通常パートナーシップは、商務省に登記され、各出資者とは独立した別個の人格を備えた法人格を有する事業体である。非登記通常パートナーシップと同様に、パートナーシップのすべての義務・債務につき全パートナーが共同で無限責任を負う。このパートナーシップは、パートナーシップの主たる事業所が所在する地区の登記所又はバンコクにある商務省の商業登記サービス事務所で登記されなければならない。登記通常パートナーシップのパートナーは、実際に取引に参加していない場合であっても、パートナーシップの第三者に対する裁判上の申立てや権利を主張することができる。パートナーシップの義務に関するパートナーの責任は、パートナーシップを脱退してから2年経つと消滅する。
有限責任パートナーシップ
有限責任パートナーシップは、1名以上のパートナーが自己の出資額を限度とする個人責任を負い、かつ、1名以上のパートナーがパートナーシップのすべての義務について無制限の共同責任を負うパートナーシップである。
登記通常パートナーシップと同様、有限責任パートナーシップも、パートナーシップの本店がある地区の登記所で登記されなければならない。また、バンコクでは商務省の商業登記サービス事務所で登記することができる。登記前の有限責任パートナーシップは、法律上は通常パートナーシップであり、パートナーシップのすべての義務についてすべてのパートナーが共同かつ個別に責任を負うことになる。
有限責任パートナーシップのパートナーシップ名には、有限責任パートナーの名前を入れてはならない。パートナーシップ名に有限責任パートナーの名前が入れられた場合、その者は第三者に対して無限責任パートナーと同じ限度で責任を負うことになる。有限責任パートナーの出資は、現金その他の有価資産でなされなければならず、有限責任パートナーがサービスだけを出資することはできない。有限責任パートナーに対しては、パートナーシップの利益からのみ配当金又は利益を分配することができる。一般的なルールとして、有限責任パートナーシップは無限責任パートナーのみによって運営され、パートナーシップの経営に積極的に参加する有限責任パートナーは、パートナーシップの義務につき無制限に共同責任を負うことになる。
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概して、事業組織としてパートナーシップの形をとることはタイ人の間では一般的であるが、会社ではなく個人の立場に基づく組織であるため、海外投資家の間では一般的ではない。タイ法で認められているこの3種類のパートナーシップは、大部分の外国人投資家のニーズには合わないものとなっている。投資に関する事業の多くは外国人事業法に抵触するため、投資委員会もパートナーシップの利用を推奨していない。さらに、パートナーシップの所有者及び支配権に変更があった場合には、パートナーシップの優良性やパートナーシップに対する許認可を失わせる可能性もある。
登記パートナーシップ又は有限責任パートナーシップで3名以上のパートナーを有するものは、有限責任会社に転換することができる。転換するには、全パートナーが同意した日から14日以内に、登記所が全パートナーからの同意書面を受領しなくてはならない。さらに、転換を少なくとも1以上の地方紙で公表し、パートナーシップの債権者全員に対して通知を行って転換の提案を知らせるとともに、異議のありうる債権者に対しては、通知を受け取ってから30日以内に転換への異議を送付するよう求めなければならない。異議が出された場合、パートナーシップは、義務の履行が済んでいる場合又は異議ある債権者に担保が提供される場合でなければ転換することができない。
駐在員事務所
駐在員事務所は、国際貿易事業を営む外国会社がタイに有する事務所と定義されている。タイの駐在員事務所は、利潤追求又は営利の事業に従事することはできない。駐在員事務所の活動範囲は許可された活動に限定され、それを超えると多額の納税義務が発生しうる。活動範囲を超えた場合のリスクとしては、親会社や関係会社の収益がタイで得られたものとみなされ、課税対象となることがある点が挙げられる。
駐在員事務所が、本社に代わり商品を売買するといった、許可されていない活動に従事した場合、タイで事業を行っているとみなされ、タイで得た収益のすべてがタイでの課税対象になりうることになる。また、駐在員事務所は第三者の代理として行動することはできない。このような事業又は収益活動は、駐在員事務所の設立・運営許可の条件に反し、許可の剥奪にいたる可能性がある。
駐在員事務所が、タイにおいて、他人に対するサービスを提供することなく、禁じられた活動を避けながら許可された活動のうちの一つ以上の活動を行っている場合には、タイの課税対象とならない。このような駐在員事務所は、タイでの費用を支払うために本社から補助を受けていると理解され、駐在員事務所が本社から受け取っている全収入は、法人格を有する者を対象とする所得税の計算において収入に含まれないとされる。
タイの課税は受けないとしても、すべての駐在員事務所は法人税ID番号を取得し、所得税の納税申告書と監査済財務諸表を歳入庁に提出する必要がある。また、同じものを商務省事業開発局にも提出する必要がある。
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駐在員事務所の活動範囲
「国際貿易事業」とは以下の活動を意味する。
• 本社がタイで買い付ける商品やサービスの供給源を発掘すること。
• 本社が製造を行うためにタイで購入した商品の品質及び数量をチェック並びに管理すること。
• 本社がタイの代理店又は消費者に販売する商品に関して、さまざまな面でアドバイスすること。
• 本社の新商品や新サービスについて情報発信すること。
• 本社に向けたタイのビジネスに関するレポートを作成すること。
国際貿易事業は、外国人事業法のリスト3に掲げられるサービス活動とみなされるため、駐在員事務所の設立に際しては、商務省事業開発局長の外国人事業許可を取得しなければならない。
駐在員事務所に要する費用
駐在員事務所の申請費用は2000タイバーツで、これは返還されない。申請が許可された場合、登記資本金1000タイバーツ(端数は切り上げ)につき5タイバーツ(最低2万タイバーツ最高25万タイバーツ)を政府手数料として支払う必要がある。
駐在員事務所の税法上の扱い
駐在員事務所は、計算上の数字がゼロである場合であっても、法人税ID番号を取得し、所得税の納税申告書と貸借対照表を提出しなければならない。各外国人及び現地職員は、納税者カードを取得して個人所得税を支払わなければならない。
地域事務所
地域事務所は、多国籍企業が、その本社が登記されている国以外で設立した事務所であり、当該事務所が、設立された国の法令上法人格を持つ者として登記されていないものを言う。
地域事務所に認められている活動範囲
地域事務所は、以下の活動に従事することが認められている。
• 本社に代わって、地域事務所と同じ地域の支店又は子会社の活動につき、連絡、調整、監督すること。
• 本社の支店及び子会社に対し、助言、管理、人材育成及び研修、財務管理、マーケティング管理及び販売促進計画立案、商品開発、R&D等のサービスを提供すること。
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重要な点としては、上記の活動から収入を得ることができない点が挙げられる。地域事務所は、販売注文を受けたり販売のオファーをしたりすることはできず、事務所が設置されている国で、いかなる個人又は法人格を有する者との間でも契約について交渉又は締結することができない。上記活動に伴って地域事務所に発生するすべての費用は本社が負担することになる。すなわち、本社が唯一の資金源となるのである。
上記の地域事務所に認められている活動は、外国人事業法のリスト3のサービス活動とみなされるため、地域事務所の設立には、商務省事業開発局長による外国人事業許可が必要である。
地域事務所に要する費用
地域事務所の申請費用は2000タイバーツで、これは返還されない。申請が許可された場合、登記資本金1000タイバーツ(端数は切り上げ)につき5タイバーツ(最低2万タイバーツ、最高25万タイバーツ)を政府手数料として支払う必要がある。
地域事務所の期間
地域事務所は政府手数料が支払われた日から許可を得た期間に限り運営することができる。
地域事務所の税法上の扱い
税法上の要求としては、地域事務所は、計算上の数字がゼロである場合であっても、法人税ID番号を取得し、所得税の納税申告書と貸借対照表を提出しなければならない。各外国人及び現地職員は、納税者カードを取得して個人所得税を支払わなければならない。
支店
タイにおいて契約プロジェクト等の事業を行うことを計画している外国会社は、通常、プロジェクト遂行のために支店を設立することになる。外国会社がタイで事業を行うために支店を設立する場合、登記等を行う義務は特に課されていない。しかし、大部分の事業活動は、活動の開始前に特別な規制又は許認可(付加価値税登録、納税者IDカード、商業登記証明、外国人事業許可等)が課される、一つ以上の法令の適用対象となる。したがって、外国人が事業を立ち上げる際には、一般的に適用される手続に従わなくてはならない。また、計画している活動が外国人事業法の対象に該当する場合、支店は活動に先だって外国人事業許可の申請をしなくてはならない。
ジョイント・ベンチャー
タイにおける有限責任会社で二つ以上の企業に所有されているものは、しばしばジョイント・ベンチャーと呼
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ばれる。「ジョイント・ベンチャー」との単語は民商法典を始めとするタイの法令には出てこないが、この種の有限責任会社は法人化されたジョイント・ベンチャーと見ることができる。もう一つの種類のジョイント・ベンチャーは、法人化されていないジョイント・ベンチャーで、これは以下に述べるものである。
単独企業では遂行できないような契約プロジェクトでは、企業がジョイント・ベンチャーという形で他の企業と組むことが一般的であるが、タイの法令上、ジョイント・ベンチャーは法人格を有しない。ジョイント・ベンチャーは、ある会社と他の会社や法人格のあるパートナーシップ又は個人との間で契約を締結することで組成され、特定のプロジェクト又は特定の事業のためにのみ存続する。事業に従事することもあるが、登記はできない。もっとも、歳入庁は、納税義務の目的上ジョイント・ベンチャーを法人格のある会社として扱っている。したがって、ジョイント・ベンチャーは、納税者IDカードを申請しなければならない。さらに、ジョイント・ベンチャーが歳入規則の要件に当てはまる場合は、付加価値税登録も必要となる。
歳入規則上、ジョイント・ベンチャー出資者のうち1名以上は法人格のある事業体でなければならず、歳入庁はさらに、ジョイント・ベンチャーは以下の二つの要素を備えなければならないと定めている。
• ジョイント・ベンチャーへの共同投資及びジョイント・ベンチャー契約に基づく利益分配・損失分担
• ジョイント・ベンチャーと取引をする第三者に対する出資者の連帯責任
ジョイント・ベンチャーに参加する外国会社が出資者として事業に従事する場合、外国人事業法に基づく外国人事業許可の取得と、タイにおける支店の設置が必要となる。外国人出資者に対する事業許可において定められる条件は、上記と同様である。外国人出資者は、自身の納税者IDカードを登録する必要は無いが、ジョイント・ベンチャー自体の登録は必要となる。外国人出資者の許可及びジョイント・ベンチャーの納税者IDカードの許可のために必要な登録手続は、終わるまでに約8から10週間かかる。政府手数料は外国人出資者の事業許可申請に際し徴収されるが、登記資本1000タイバーツ(端数は切り上げ)につき5タイバーツ(最低2万タイバーツ、最高25万タイバーツ)となっている。
有限責任会社
タイの法令では、2種類の有限責任会社-公開有限責任会社と私的有限責任会社が存在する。公開会社に関するルールは仏暦2535年(1992年)の公開責任会社法にあり、同法はこの独立した事業主体の設立に関しても規定している。なお、私的有限責任会社の設立方法については、民商法典が規律している。
私的有限責任会社は、一般的に、タイでより永続的に事業を行うことを望んでいる場合に利用される。2008年7月1日時点で、仏暦2551年(2008年)の改正民商法典の下、有限責任会社は常に最低3名の株主がいることが要求される(以前は7人の株主が要求された。)。有限責任会社を設立する最初のステップは商務省事業開発局に会社名を予約することであり、許可が下りた場合には、基本定款(Memorandum of Association)を届け出ることになる。これには以下の情報を記載する必要がある。
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• 会社の名前及び所在地
• 会社の目的
• 資本金、1株当たりの額面額
• 各発起人(最終的には株主と呼ばれる。)の名前、住所、職業、及び発起人が申し込んだ株式数
基本定款の登記にあたっての政府手数料は、登記資本100万タイバーツにつき500タイバーツ(最低500タイバーツ、最高2万5000タイバーツ)となっている。基本定款が承認され、すべての株式申込みが行われた後、発起人は株式申込者によって構成される設立総会を招集し、正式に会社を立ち上げることが要求される。設立総会では以下の事項を決定しなければならない。
• 通常定款(定款)
• 会社設立に際し発起人が締結した契約及び支払った費用の承認
• 発起人への報酬支払(もしあれば)
• 優先株式の発行数(もしあれば)、それについて発生する優先権の性質及び内容
• 現金以外で全部又は一部の払い込みがなされて割当てられている普通株式又は優先株式の数(もしあれば)、払い込み終了とみなされる額の上限
• 設立時取締役及び監査役の任命、取締役の権限の決定
設立総会開催の後、発起人は事業を取締役に委ねなければならない。取締役は、その後直ちに発起人及び申込人をして、現金払い込みの株式(25%以上)について設立趣意書、通知、広告、又は勧誘で定められた額を支払わせなければならない。そして、会社は法的主体(又は法人格を有する者)として登記されることになる。
すべての必要書類が完成し、すべての発起人、取締役及び株主が適切に署名した場合、上記の手続は1日のうちに完結できる。
有限責任会社の設立についての政府手数料は、登記資本100万タイバーツにつき5000タイバーツ(最低5000タイバーツ、最高25万タイバーツ)となっているが、これには種々の認証費用及び印紙税が含まれていない。
タイの有限責任会社は、株主に選任された取締役により構成される取締役会により経営が行われる。株主総会及び取締役会は民商法典又は会社定款の定めに従わなくてはならず、毎年の通常株主総会の開催が必要とされている。
なお、公開有限責任会社は、仏暦2521年(1978年)の公開責任会社法に代わって制定された仏暦2535年(1992年)の公開有限責任会社法で規律されており、新法は厳しい株式保有及び株主要件を撤廃している。
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2.4 タイでは、事業組織が行うことのできる事業活動に制約はありますか。
前記2.1及び2.3参照。
2.5 各事業組織に関して生じる継続義務にはどのようなものがありますか。
前記2.3参照。
3. 会社
3.1 タイには、どのような種類の会社が存在しますか。
タイ法においては、(1)公開有限責任会社(公開会社)と(2)私的有限責任会社(非公開会社)の二つのタイプの有限責任会社がある。その他に認められている事業組織として、非登記通常パートナーシップ、登記通常パートナーシップ、有限責任パートナーシップ、外国で設立された会社の支店、駐在員事務所、地域事務所があり、後二者も外国会社の支店とみなされている。
3.2 会社の設立手続はどうなっていますか。
有限責任会社の設立手続は、会社名の予約、商務省への基本定款(Memorandum of Association (MOA))の届出からなる。会社は、最低3人の自然人の発起人(法人は発起人になることができない。)が合同で商務省に提出する申請書類に署名することによって設立されなければならない。
基本定款が承認され、すべての株式の発行が完了した後、発起人は、会社の定款(Articles of Association (AOA))の承認、取締役の任命、会社の署名権限者の確定、監査役の任命などをするための、株式引受人による設立総会を招集しなければならない。監査役は、タイにおいて資格を有する公認会計士でなければならない。
当該総会においては、発行される株式の数と当該株式に与えられる権利を決定し、各株式の払込金額(当初において最低でも25%が払い込まれなければならない。)を示さなければならない。
すべての必要書類が完成し、すべての発起人、取締役及び株主が適切に署名した場合、上記の手続は1日のうちに完結できる。
公開有限責任会社は、15人以上の自然人の発起人によって設立することができる。発起人は、基本定款を作成し、登録機関に同様のものを登記しなければならない。基本定款が登記されると、発起人は証券取引法に従って、公衆又は特定の者に対して株式を売り出すことができる。引受株式数が目論見書又は公募文書に規定された数(基本定款に規定された株式数の50%以上でなければならない)に達すると、主として、以下
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の事項を検討するための創立総会が招集される。
  • 会社の定款
  • 発起人が会社の設立のために行った事項の承認及び会社の設立に要した費用の承認
  • (目論見書に規定されている場合には)発起人に支払われる金額の決定
  • (発行する場合には)優先株式の内容の決定
  • 払い込みが全額なされた場合に発行される普通株式又は優先株式数の決定
  • 取締役の選任
  • 監査役の選任及び監査報酬の決定
  • 農業、畜産業、漁業、鉱物探査及び鉱山業、並びに外国人事業法リスト1に記載のサービス業については、タイ国民が合計で登記資本金の51%以上の株式を保有していなければならない。
  • 製造業については、外国人投資家に係る出資制限は無い。
  • 投資委員会は、適切であると判断した場合には、推進事業において外国人投資家が保有するのに相応しい株式数を設定することができる。
  • 省エネルギー及び代替エネルギー(農作物から作られるアルコール又は燃料)に関する事業
  • 最先端技術(先進的なセラミック、天然又は合成の繊維)を伴う事業
  • 環境に優しい原料や製品の製造に関する事業
  • 消費税
  • 看板税
  • 地方開発税
創立総会の招集通知は、引受株式数が規定された数に達した日から2か月以内かつ基本定款が登記された日から6か月以降に発行されなければならない。その後、取締役は、創立総会の日から3か月以内に会社を登記し、主として、会社の定款、株主名簿及び創立総会の議事録を登録機関に提出しなければならない。3.3 少数株主が自己の利益を保護する手段について教えてください。タイ会社法の下では、普通決議への賛成に係る株主の判断は過半数の得票によって行われ、特別決議を可決させるためには最低でも75%の得票が必要とされる。また、定款に別途条件を定めることにより、株主は上記以外の方法によることを同意することもできる。例えば、一つの条件として、特定の事項(定款に規定される。)についてその決議のために少数派株主の同意を要求することが考えられる。なお、すべての株主は、株主総会の招集通知を受領し、会議に出席し、会議において投票を行うことができる。タイ法の下では、株主総会の招集通知は、少なくとも一度地方新聞において公表され、通常決議による承認を得る場合には少なくともその7日前、特別決議による承認を得る場合には少なくともその14日前に、すべての株主に対して書留郵便で送付されなければならない。私的有限責任会社の株主又は公開有限責任会社の発行済株式数の5%以上の株式を有する株主は、会社が取締役に対する責任追及を拒否した場合には、取締役が会社に与えた損害に対する賠償を求める権利を有する。3.4 コーポレート・ガバナンスに関する規律は存在しますか。タイの私的有限責任会社に適用されるコーポレート・ガバナンスに関する強制的な慣習等は存在しない。株式がタイ証券取引所に上場されている公開有限責任会社については、Securities and Exchange Act B.E. 2535(1992)(仏暦2535年(1992年)証券取引法)の下で、取締役及び役員の義務と責任、並びに株主及び投資家の権利について、コーポレート・ガバナンスに関する慣習が、規制されている。例えば、証券取引法の下では、会社の取締役及び役員は、その責任及び相当な注意並びに忠誠心を以て自らの職務を遂行しなければならず、すべての法律、会社の目的、定款並びに取締役会及び株主総会の決議に従わなければならな15い。3.5 外資系タイ企業がタイ市場から資本・借入れを調達する上で、規制は存在しますか。私的会社は、基本的に、株式又はその他の種類の証券を公衆に対して売り出すことを認められていない。外国人事業法の下で外資系のタイ企業が外国人事業許可を付与されている場合、タイでの事業運営のための最低資本金は200万タイバーツである。外国人事業法における外国人事業許可が必要となった場合には、会社は、少なくとも最初3年間の予想支出額の年平均の25%又は300万タイバーツのいずれか高い金額の最低資本金を有していなければならない。外国人事業許可の下で強制的に課される条件の一つとして、事業で利用される負債による資金調達の合計が、株主又は事業主によって保有される資本部分の7倍を超えてはならないとの条件がある。3.6 タイ企業は外国人を取締役(理事)に選任することができますか。外国人もタイ有限責任会社の取締役に選任されることができる。外国人事業法リスト2に記載されている事業の実施許可を求めている企業の場合を除いて(この場合、最低でも取締役の人数の5分の2はタイ国籍でなければならない。)、一般的に、有限責任会社の支配人又は取締役となるにあたって国籍要件や居住地要件は課されていない。国籍に対する制限は、保険法、航空法、タイ船舶法、陸運法、旅行代理店業法のような特別法の下では適用されることがある。なお、タイ-アメリカ友好条約に基づいて設立された会社の場合、取締役の過半数がアメリカ合衆国民又はタイ国民でなければならない。 また、公開有限責任会社については、その取締役会は5人以上の取締役で構成されなければならず、少なくともその半数の者はタイに居住していなければならない。3.7 利益分配に関する規律は存在しますか。タイ法によれば、会社の利益の配分は、すべての株主に対する配当金の分配によって行われ、これは会社の利益から支払われることとなる。ただし、積立金が会社の資本金の10%又は会社の定款に規定されたこれより高い割合に達するまで、会社は配当金の分配ごとに、その純利益の5%以上を積立金に計上することが条件とされている。配当金の分配は、各株主がそれぞれの株式について払い込んだ額の割合に応じて行われなければならない。3.8 会社はどのような種類の株式を発行することができますか。会社は、普通株式及び/又は優先株式を発行することができる。163.9 会社の取締役会(理事会)の開催頻度及び開催方法に関する規制は存在しますか。私的会社に対して課される規制は無い。したがって、取締役会は、取締役が必要であると考えたときに、その判断により招集され開催される。もっとも、公開会社においては、少なくとも3か月に1回は取締役会を開催する必要がある。3.10 取締役(理事)はどのような義務及び責任を負いますか。取締役は、善良なる経営者の注意をもってその業務を執行しなければならない。一般的に取締役は、故意又は過失によって不法な行為を行った場合、若しくは法によって特定された行為を故意又は過失によって履行若しくは不履行した場合を除き、損害又は損失について個人的な責任を負わない。4. 清算4.1 タイで会社の解散又は清算を行う際の手続の概要を教えてください。タイ特有の要件は存在しますか。会社は任意に解散及び清算することができるが、これを行うには会社の株主による特別決議が必要とされ、当該決議は、株主総会に出席した議決権を有する株主の4分の3以上の株主によって可決されなければならない。この点、会社の定款に規定することでこの決議要件を加重することもできる。なお、債務の支払や資産の分配といった会社事務を処理するため、清算人を任命する必要がある。会社の清算及び解散に関する法的手続及びそれに要する時間は、会社の税務申告や会計の完全性に応じて、最短で数か月から数年を要する。4.2 タイの破産手続の概要を教えてください。申立てに関して、タイ特有の要件はありますか。近時の仏暦2483年(1940年)破産法の改正により、2種類の破産手続が破産裁判所で利用可能となった。第一に、債権者は、ゆるやかなChapter 11方式の破産手続を、同法のChapter3/1によって申し立てることができ、同手続の中で裁判所は、債務者たる会社の再生を監督し、債務者に対して行われている裁判手続の自動停止を提案することになる。第二に、伝統的な破産手続によることができ、この場合債権者は裁判所が企業の清算手続に参加することを要請することができる。一般的に、債権者は、以下の場合に限り債務者に対する破産申立てを行うことができる。(1) 債務者が支払不能であること。(2) 債務者が自然人である場合には1名又は複数の申立債権者に対して100万タイバーツ以上の額17の債務を負担していること、債務者が法人である場合には1名又は複数の申立債権者に対して200万タイバーツ以上の額の債務を負担していること。(3) かかる債務は、直ちに支払う義務があるか否かにかかわらず、確定額として算定することができるものであること。なお、出資や株式の払い込みが完全に行われており、資産が上記債務の支払に不足している場合には、清算人も裁判所に対して申立書を提出することができる。破産法の下においては、一度裁判所が破産の申立てを承認すると、裁判所は債務者に対して、破産管財人の完全な管理下に置かれることを命じることになる。そして破産管財人は、単独で債務者のすべての資産を管理及び収集し、債権者からのすべての請求を調整し、また、最終判断のための報告書を裁判所に対して提出する。債務者は、破産法に規定されるとおり、裁判所、破産管財人、資産管理人又は債権者集会が命じ又は同意した行為を除き、その資産又は事業に関連するあらゆる行為を行うことが禁止される。5. 外国からの投資に関する規制5.1 タイにおいて外国からの投資を規制している法律を教えてください。タイにおいて外国人の投資に対する規制に最も関連する三つの法律は、仏暦2542年(1999年)外国人事業法(the Foreign Business Act B.E. 2542 (1999))、仏暦2520年(1977年)投資奨励法(the Investment Promotion Act B.E. 2520 (1977))、及び仏暦2522年(1979年)タイ工業団地公社法(the Industrial Estate Authority of Thailand Act B.E. 2522 (1979))である。それぞれの法律は以下のとおりである。外国人事業法タイでの事業に対する外国からの直接投資を規律する最も重要な法律は、外国人事業法であり、同法は、特定の事業活動をタイ人のために留保している。外国人事業法における「外国人」の定義には、外国籍の者、外国企業、及び外国人が株式の半数以上を保有するタイで設立された会社が含まれる。基本的に、外国人事業法のリスト1、2及び3に掲げられた事業の外資比率は49%に制限されている。外国人事業法のリスト1に掲げられた、農業、林業、古物商及び放送等の事業活動は、外国人に対して厳しく制限されている。外国人事業法のリスト2に掲げられた、国家の安全、芸術及び文化、天然資源及び環境を含む事業活動について、外国人がその保有制限を越えて保有しようとする場合は、内閣の同意を得るとともに商務省から外国人事業許可(ABL)を取得しなければならない。外国人事業法のリスト3に掲げられた、専門サービス、建築、卸売り、小売、ホテル及びレストラン業、並びにその他の種類のサービス業を含む事業活動については、外国人投資委員会の同意とともに、経済開発局局長によって外国人事業許可が与えられている限り、外国人は100%保有することができる(外国人事業法に関するより詳細な情報については、前記2.1参照。)。18投資奨励法投資委員会は、タイへの投資を促進するためのインセンティブを提供する責任を有する政府機関である。投資委員会は、資格を有する投資家に対し、税制上及びそれ以外のインセンティブを付与する権限を有している。投資委員会による投資促進に対して適格性を有する各種の活動は、それぞれ、場所、輸出する製品、優先的な活動として指定されている事業であるかなどに応じて、様々な便益及びインセンティブを受けることができる。この点投資委員会は、投資の分散化政策に基づき、プロジェクトが実施される三つの地理的領域(第1ゾーン、第2ゾーン及び第3ゾーン)に応じて異なるレベルのインセンティブを与えている。税制上のインセンティブは、機械及び原料又は基本材料に課される輸入税の減税・免税、1年間から8年間の法人税の免除、輸送・電気・水に関する費用に係る課税所得からの二重控除、課税免除期間に課税免除利益に対して支払われた配当に関する課税の免除、営業権・著作権その他の権利に関して推進事業から受領した報酬に課される課税の免除などからなる。税以外のインセンティブのうちで魅力的なものの一つは、投資促進策を投資委員会によって認められた投資家は、外国人事業法で外国人とみなされている者であっても、当局の指定する条件に従って外国人事業法のリストの2及び3に掲げられた事業を100%保有することができる、というものである。かかる投資家は外国人事業許可を取得する必要は無いが、承認の手続というよりはむしろ行政上の手続として、商務省に届出を行う必要があり、また、証明書の交付申請も必要となる。その他の税以外のインセンティブには、外国人が土地を取得するための許可や、奨励対象となる企業に勤務する駐在員に対するビザ及び就労許可特権の付与が含まれる。投資委員会は、投資奨励の申請に関して、最低100万タイバーツを投資すること、付加価値が最低20%付くこと、負債と資本の比率が最大で3:1であること、工業の規格がISO9000の水準にあること、新品又は認定中古品の機械のみを使用すること、近代的な生産技術によること、十分な環境保護策を講じること、技術の移転があること、現地の従業員その他の者に技術指導すること、といった基本的な基準を示している。タイ工業団地公社法タイ工業団地公団(IEAT)は、タイ全土の工業団地の投資プロジェクトに対するインセンティブを付与するもう一つの機関である。助成対象となる投資家には、産業環境及び既存のインフラからの援助に加えて、工業団地地域で土地を所有する権利、事業運営者の下で働く外国人の技術者や専門家に対する就労許可の取得、並びに外国通貨の受領及び送金等を含む特別なインセンティブ及び特権が認められている。輸出加工地域の事業運営者には、追加的な税制上のインセンティブ及び特権も認められている。195.2 タイでは、外国からの投資の方法にはどのようなものがありますか。タイ法の下における基本的な事業組織の形態は、個人事業主、パートナーシップ(非登記通常パートナーシップ、登記通常パートナーシップ及び有限責任パートナーシップ)、有限責任会社(私的有限責任会社及び公開有限責任会社)、駐在員事務所、支店、地域事務所、地域経営本部である。一般的に有限責任会社の形態が好まれるが、それは株主の責任が、それぞれが保有する株式について出資が履行されていない金額(もしあれば)に限られるためである。また、有限責任会社のみが、上記の税制上及びそれ以外の利益を享受するための投資委員会の促進許可証を申請することができ、他の事業形態(個人事業、支店及びパートナーシップ等)はこれらの特権を受けることができない(事業組織の形態についてのより詳細な情報については前記2.3参照。)。5.3 現在の外国からの直接投資に関する政策はどうなっていますか。現在の投資委員会の政策の下における外国株主による株式保有の基準は以下のとおりである。さらに、政府は、投資委員会を通じて、以下の三つの重点分野への投資を呼び込むことに重点を置いており、これらは特権が付与される優先的な事業として指定されている。タイ工業団地公団は、更なる拡大のための土地の割当てや、土地の状態の改良並びに事業主を補助する収容設備及び施設の提供を含む、政府の産業発展政策を実行している。5.4 規制当局の認可が必要となるのはどのような場合ですか。上記のとおり、外国人事業法のリストの2又は3の事業活動を行おうとする外国人は、一般的に、まずは外国人事業許可を取得しなければならない。外国人事業法のリスト1の事業活動については、外国人に対して厳しく制限されている。20外国人事業許可の申請の承認については、当該承認により、タイにおいて不利益と比較してより多くの利益がもたらされ、かつ、同一事業を営む既存のタイ企業に影響を与えるものではないと当局が確信する場合を除いて、速やかに認められるものではないことに留意する必要がある。5.5 外国企業は、タイに完全子会社を設立することができますか。外国人事業法は、農業、漁業、不動産取引、鉱業、卸売業/小売業、仲買業務/代理業務、レストラン業、及びすべての種類のサービス業などの一定の保護された事業について、タイ資本が過半数を保有していることを要求している。このうちのいくつかの事業については、外国人事業許可が得られれば、外国人が過半数を保有する会社でも行うことができる。このほか、電気通信事業法、保険法、金融機関事業法、旅行代理店業及びガイド法及び私立学校法などの特別法も、外国人による資本出資を制限している。5.6 規制当局の認可を取得するにはどれくらいの時間を要しますか。外国人事業許可の申請は、結果が予測できず時間を要するプロセスであり、また、通常、必要な限度でのみ認められるものである。外国人事業法において、外国人事業許可申請は申請書の提出から60日以内に承認される必要があるとされている。特別な場合には、必要に応じて承認期間を延長することができることとされているが、当初の60日間を経過してから更に60日を超えることはできないとされている。投資委員会の特権の承認に要する時間は、各案件の投資価額(土地及び運営資本に要する費用を除く。)によって異なる。例えば、投資の価額が8000万タイバーツ以下の案件に係る申請については、全書類の当局への提出後40営業日以内に申請が承認されることとなり、投資の価額が8000万タイバーツ以上7億5000万タイバーツ以下の案件の場合は60営業日以内に、投資の価額が7億5000万タイバーツを超える案件の場合は90営業日以内に、それぞれ申請が承認されるべきこととなる。5.7 外国人・外国企業による土地所有に規制は存在しますか。仏暦2497年(1954年)土地法は、外国籍の個人及び外国会社(タイ法に準拠して設立され、外国人が発行済株式総数の49%を超える株式を保有する会社を含む。)が、タイにおいて土地を所有することを禁止している。これに対して、少なくとも51%以上がタイ資本である、タイ法に準拠して設立された会社は適法に土地を所有することができる。会社が相当程度の外国資本を有する場合(それが49%未満であったとしても)、当該会社の土地の取得に関する登録許可を受ける前に、当該会社が土地を所有する目的でタイ株主を少数外国人株主のために名義人として利用していないか、土地省による調査を受けることとなる。なお、外国人が建物を所有することは禁止されていない。外国人による保有規制の例外は、投資委員会及びIEAT(これらにより、外国人保有会社には、事業活動並びに役員及び従業員の居住を目的とした土地を所有する特権が与えられる。)によって助成されるプロジェクトに適用される。また、仏暦2514年(1971年)石油法の条件を満たす外国の石油会社も土地を保有すること21ができる。6. 労働法6.1 労働者の権利義務を規律する主な規制を教えてください。通常、労働者の権利義務は雇用契約に規定されている雇用主と労働者間の契約関係により左右される。加えて労働者は、当該会社の業務規則又は就業規則(もしあれば)、労働保護法、役務提供に係るタイ民商法典、社会保障法、労働者補償法等のタイの労働法令に規定されている契約条件に従う義務がある。6.2 労働者の労働時間の上限は法定されていますか。最大労働時間は、1日8時間かつ週に48時間であり、それを超えると、従業員には規定に従って、残業手当、休日給与又は休日残業手当が付与される。危険な仕事の場合には、最大労働時間は、より短時間とされている(例えば、1日7時間かつ週に42時間等)。6.3 雇用契約はどのように終了させることができますか。期間の定めのある雇用契約は、契約に定められた期間満了日に終了する。期間の定めの無い雇用契約の場合、雇用主は、少なくとも一給与期間又は契約に定められた期間のいずれか長い方の期間前に通知するか、代わりに当該期間分の給与を支払うことによって、労働者を解雇することができる。いずれの契約においても、雇用主は、法定の解雇事由に該当する場合には退職金を支払わずに労働者を即時解雇することができる。6.4 休暇の付与や公休日について強制的な規制はありますか。労働保護法の下では、雇用主は、労働者記念日を含めて年間最低13日の公休日を前もって告知しなければならない。年次休暇に関しては、労働保護法は、1年間継続的に勤労した労働者に対して6営業日を下らない年次休暇を与える旨規定している。6.5 雇用契約に競業避止条項のような制限的な制約を含めることはできますか。雇用契約に制限的な制約を含めることはできる。しかし、当該規定の法的強制力については、労働者保護を目的とする労働保護法及び不公正契約条項法の規定に従って判断される。226.6 雇用契約で、労働者を一定の期間は退職できないようにすることはできますか。雇用主が労働者を特定の期間雇用しようとする場合、期間の定めのある雇用契約を締結するのが通常である。しかし実際には、雇用契約における期間の定めの有無にかかわらず、労働者が退職しようと決意した場合には、雇用主は労働者に対して、契約で合意された残りの期間会社にとどまることを強制することはできない。もっとも雇用主は、労働者の契約違反によって被った実損害を請求する権利を有している。6.7 女性労働者は、産前産後休暇を取得することが認められていますか。認められている。妊娠中の女性労働者は、90日を超えない範囲で産前産後休暇を取得する権利が与えられ、45日を超えない範囲で賃金の支払を受ける権利が与えられる。6.8 男性労働者は、育児休暇を取得することが認められていますか。タイの労働法に男性の育児休暇に関する規定は無い。この点に関する権利の付与については、雇用主と労働者との双務契約によって決せられる。6.9 タイの会社がその従業員や役員に対して株式を発行するには、どのような規制がありますか。株式譲渡に関する法律や規則とともに、当該会社が有限責任会社、公開会社、上場会社のいずれであるか、当該タイの会社において株式を保有する外国人労働者の株式保有割合がどの程度であるかといった、当該現地事業体の性格等、考慮しなければならない問題がいくつかある。6.10 タイの会社の従業員は、外国会社の従業員ストックオプションの付与を受けることができますか。ストックオプションの付与を受けることはできるが、証券取引委員会により発令される規制を遵守する必要がある。6.11 従業員ストックオプションは、税制上の優遇措置を受けることができますか。従業員が受けるすべての利益(例えば、株式の市場価格と権利行使価格との差額)に対して、他の所得と同様の個人所得税が課される。237. 知的財産7.1 タイではどのような種類の知的財産権が保護されていますか。タイにおいて法律上保護される知的財産権には、商標権、特許権、著作権、企業秘密、地理的表示、及び集積回路設計がある。保護類型の詳細は以下のとおりである。商標権タイには、仏暦2534年(1991年)商標法(その後の仏暦2543年(2000年)商標法(第2)による改正を含む。)の下、商標登録制度がある。またタイは、標章の登録のための商品及びサービスの国際分類基準(ニース)を採用している。「標章」とは、写真、図面、意匠、ブランド、名称、単語、文字、マニュアル、サイン、色彩、図形、物の配置のいずれか又はこれらの結合を言う。商標法は、商品及びサービスを45の類型に分類し、法的保護及び以下についての登録を規定している。• 商標• サービスマーク• 認証マーク• 団体マーク• 商標/サービスマークの使用許諾商標法は、タイにおける登録商標に対する法的保護に加え、著名な標章に対する保護についても規定している。著名な標章の保有者が、当該標章をタイにおいて著名な標章であるとして登録を希望する場合、当該標章が著名であることを示す証拠と合わせて当局に申請書を提出しなければならない。特許権タイは特許協力条約(PCT)への142番目の加盟国となっており、2009年12月24日に特許協力条約の効力がタイにおいて有効となった。そのため、2009年12月24日以降の特許協力条約に基づく出願は、タイで処理を受けるフェーズに移行できることとなった。特許協力条約に基づいて出願していないもの(すなわち、タイに直接出願されたものであり、特許協力条約に基づいてタイに出願されていないもの)には、タイの従来の特許制度が適用される。うち、国民待遇の対象となっているすべての外国出願者は、発明の出願の場合には海外での最初の出願の日から12か月間、意匠出願の場合には海外での最初の出願の日から6か月間、優先権を主張することができる。仮に優先権が主張されていない場合、当該出願が公表又は公開されていない限り、発明の出願は最初の出願があった日から18か月後に登録されることになる。24特許権は仏暦2522年(1979年)タイ特許法(その後の仏暦2535年(1992年)特許法及び仏暦2542年(1999年)特許法(第3)による改正を含む。)の下、保護されている。特許法は、特許、意匠及び実用新案を保護の対象としている。以下の発明は、特許又は実用新案の対象とされていない。• 自然に存在する微生物やその構成要素、動物若しくは植物、又は動物若しくは植物からの抽出物• 科学的・数学的な法則・理論• コンピューターのプログラム• 人間又は動物の病気に対する診断、治療、処置方法特許取得のためには、新規性があり、一見して明らかではない進歩性があって、産業上利用することができる発明でなければならない。新規性があり、産業上利用することもできるが、進歩性を欠く発明は実用新案として取り扱われる。実用新案権の保有者は、通常の特許権の保有者同様、他人に利用権を与える権利とともに、当該発明を排他的に利用する権利を有する。製品デザインは、特別な外観を製品に与えるような、線や色による形や構図を意味する。特許取得のためには、デザインに明白な新規性が要求される。つまり、タイで特許出願をした日より前に、いずれかの場所で公開されていないことが必要となる。特許権の保護期間は出願の日から20年であり、更新はされない。実用新案権の保護期間は出願の日から6年であり、2年間の延長が可能である。意匠特許権の保護期間は出願の日から10年である。著作権仏暦2537年(1994年)タイ著作権法は、文学作品(コンピュータープログラムも含む。)、演劇作品、芸術的作品、音楽的・視聴覚的又は映画の作品、音声及びビデオ映像作品といった著作物に対する法的保護を規定している。著作物の保護は登録されていない著作物にまで及び、著作物の保有者は排他的にその著作物を利用できる。著作物は、著作者の生涯に加えて50年間、法的に保護されるが、芸術的作品については、保護期間は作成日又は初めて公表された日から25年間に短縮されている。企業秘密企業情報のうち、同種の情報を普段扱っている集団において、一般的に知られていないか直ちにアクセスできない情報であって、商業的な価値を有する情報は、仏暦2545年(2002年)タイ企業秘密法により企業秘密として保護されうる。企業秘密法において定義される企業情報には、伝達の方法や整理の形式にかかわらず、意味、事実、その他を伝達するすべての情報が含まれる。規格、複合語、試作品、実験データ、計算、図面、図表、供給者情報、マーケティング又は販売促進計画、図案、方式、テクニック又はプロセス、プログラム25といった情報は、企業秘密法の下、法的保護が与えられうる。重要な点として、企業情報が企業秘密として保護されるためには、企業の法務担当者は、当該情報を秘密にしておくための合理的な措置を取っておかなければならない点が挙げられる。企業情報が秘密にされ、商業的な価値を有する限り、企業秘密法の保護の対象とされるのである。違法に企業秘密にアクセスした場合のみでなく、権限なく企業秘密を公表又は利用した場合も、企業秘密の保有者に対する不正利用を構成する。企業秘密として保護されるために登録は必要とされておらず、企業秘密は双方当事者が署名した合意書によって譲渡することができる。当該契約に譲渡期間が記載されていない場合、譲渡期間は10年となる。地理的表示仏暦2546年(2003年)タイ地理的表示保護法によると、「地理的表示」とは、商品の品質、評判、又は特徴が当該地理的原産地に由来するものとされ、当該商品が当該地理的原産地由来の物であると特定できる場合において、当該地理的原産地への言及又は表示のために使用されている名称、記号その他のものを意味する。この定義の下、地理的表示を使った商品名が一般的な名称でなく、公共の利益、道徳、公共政策に反しない場合には、当該地理的表示は登録されうる。また、この法律は、当該地理的表示が当該外国の法律で保護されていること、及びそれがタイで保護申請をする日まで継続的に使用されていることを示す明確な証拠がある場合には、外国の地理的表示であっても保護されるとしている。保護が認められる場合、地理的表示に対する法的保護は、申請がなされた日から有効となる。集積回路設計集積回路設計は、仏暦2543年(西暦2000年)タイ集積回路設計保護に関する法律によって保護されている。集積回路設計は特許に関する法律の適用を受けない。集積回路設計保護に関する法律は、集積回路産業において一般的とされていない回路設計を保護の対象とする。また、集積回路産業において一般的とされている回路設計又は集積回路の構成要素や連結部品を再構成した結果、新たに一般的ではない回路設計が作出された場合、その新たに作出された回路設計も本法により保護される。回路設計に関する権利は、その登録が認められることで保護される。回路設計の登録は、出願があった日又は商業的利用が開始された日のいずれか早い日から10年間有効である。もっとも、集積回路設計の保護は、当該集積回路設計が作成された日から15年で消滅する。267.2 タイが締結国となっていない知的財産関係の国際条約は存在しますか。タイは、以下の知的財産関連条約の締結国となっていない。知的財産保護1. 衛星により配信される番組伝送信号の伝達に関するブリュッセル条約2. 虚偽の又は誤認を生じさせる原産地表示の防止に関するマドリッド協定3. オリンピックシンボルの保護に関するナイロビ条約4. 特許法条約5. レコードの無断複製に対するレコード制作者の保護に関する条約6. 実演家、レコード制作者及び放送事業者の保護に関するローマ条約7. 商標法に関するシンガポール条約8. 商標法条約9. 集積回路についての知的所有権に関するワシントン条約10. WIPO著作権条約11. WIPO実演及びレコード条約国際的保護システム12. 特許手続上の微生物の寄託の国際的承認に関するブダペスト条約13. 工業的意匠の国際帰宅に関するハーグ協定14. 原産地名称の保護及び国際登録に関するリスボン協定15. 標章の国際登録に関するマドリッド協定議定書分類16. 意匠の国際分類を制定するロカルノ協定17. 商標出願の対象となる商品及びサービスの国際分類に関するニース協定18. 国際的特許分類に関するストラスブール協定19. 標章の図形要素の国際分類を制定するウィーン協定7.3 知的財産のライセンスに関して、公正取引委員会その他の競争当局のような公的機関による規制又はガイドラインは存在しますか。商標権、特許権及び著作権のライセンス契約に関し、知的財産局による規制及びガイドラインが存在する。27商標権商標権のライセンス契約は書面で締結されなければならず、また知的財産局に登録されなければならない。知的財産局の2000年の通達によれば、商標権のライセンス契約には少なくとも以下が規定されなければならない。1. ランセンシーの作成した商品の品質を所有者がコントロールできるとする、商標権所有者と権限あるライセンシーとなろうとする者との間の契約条件2. 商標ライセンスの対象となる商品3. 権限あるライセンシーのみが当該商標権を使用できる旨、又は商標権所有者が権限あるライセンシー以外に当該商標権の使用を許諾する唯一の権利を有する旨を明示した規定特許権特許権所有者は、その権利行使のためのライセンスを付与することで他の者に特許権の行使権限を与えることができるほか、その特許権を他人に譲渡することができる。ライセンスが付与されるためには、特許権所有者は以下のことをしてはならない。1. 不公正に競争を阻害する可能性のある条件、制限、使用料条件をライセンシーに課すこと。2. ライセンシーに対して、特許権が失効した後に、特許発明品の使用料を要求すること。特許権ライセンス契約及び特許権の譲渡は、必ず書面でなされなければならず、省令によって定められた要件及び手続に従って登録されなければならない。したがって、タイでは、特許権ライセンス契約を当事者間及び第三者に対して有効かつ法的強制力のある契約とするためには、特許庁に特許権ライセンス契約を登録することが必須となる。特許権が共有されている場合、各特許共有者は他の特許共有者の同意無く、それぞれ単独で特許権を行使することができる。もっとも、ライセンス又は譲渡の登録をする場合、特許共有者は特許共有者全員の同意を得る必要がある。著作権著作物の著作権者は、条件の有無を問わず、著作物を複製、編集、若しくは頒布するため、又はコンピュータープログラム、視聴覚作品、映画作品、録音作品のオリジナル若しくはコピーを貸すために、他者にライセンスを付与することができる。この点、著作権法の下に発令された1997年の省令に規定されているとおり、公正な競争を阻害する条件28は禁止されている。また、著作権法15章は、著作権ライセンスの付与が条件の有無を問わず可能である旨定めており、いかなる条件も不公正に競争を阻害してはならない。最後に、知的財産に関するライセンス契約において規定されている契約条件は、商品・役務価格法、取引競争法、その他独占禁止、不正競争に関連する法令といった、他のタイの法令に反するものであってはならない。8. 為替管理8.1 タイに持ち込む又はタイから持ち出すことができる現地通貨の額に制限はありますか。タイに持ち込むことができるタイバーツの額には制限は無い。タイバーツは、以下の条件の下でタイ中央銀行の為替管理官の許可を得ずに持ち出すことができる。(1) ベトナム及びタイと国境を接している国(ラオス、カンボジア、マレーシア及びミャンマー)に持ち出す場合は1回につき50万タイバーツ以内(2) その他の国に持ち出す場合は1回につき5万タイバーツ以内8.2 タイに持ち込む又はタイから持ち出すことができる外国通貨の額に制限はありますか。外国通貨を持ち込んだ日又は取得した日から360日以内に、公認された銀行、公認された会社、公認された人間との間で売却若しくはタイバーツへの両替をするか、又はタイにある外国通貨口座に預金するのであれば、タイに持ち込むことができる外国通貨の額に制限は無い。この点、タイに3か月未満しか滞在しない外国人、外交上の特権を有する大使館及び関係者、外交上の免責特権を有する国連の特殊組織、国際的な組織、又は団体(その職員及び専門家を含む。)については、例外的に上記要件が課されていない。外国通貨のタイ国外への持ち出しは、公認の銀行を通じて行うことができ、タイの商業銀行はタイ中央銀行から以下のような外国為替取引を行うことの許可を得ている。• 輸入品に対する支払のため、金額に制限無く送金をすること。• 1億ドル以下の送金をすること、1年につきこれと同等額を外国に直接投資すること又は海外の関係会社/子会社/関係親会社への貸付をすること。• 500万ドル以下の送金をすること、又は1人1年につき同等額の海外の不動産を購入すること。• 100万ドル以下の送金をすること、又は1人1年につき同等額を海外に永住するタイ人に送金すること。29• 適切な書面による証拠がある場合で、海外における借入金及び未収利息の返済のため、金額に制限無く送金をすること。• 適切な書面による証拠がある場合で、海外での債務の履行のため、金額に制限無く送金をすること。上記の制限を超える金額の外国為替取引をするには、タイ中央銀行の許可を得る必要がある。8.3 外国為替の流入又は流出に関する規制はありますか。上記参照。9. M&A9.1 タイの会社が利用することのできるM&Aの方法には、どのようなものがありますか。タイでは、M&Aの方法として、株式取得と資産取得の二つの方法が一般的に利用されている。株式取得既存事業を獲得するための典型的、簡易かつ迅速な方法は、所有者又は株主から当該事業を行っている対象会社の全株式を買い取ることである。株式を取得することで、取得者は対象会社の所有者となり、当該会社の資産、事業、従業員、負債、法的責任のすべてを自動的に引き継ぐことになる。取得者は会社をコントロールし、また、議決権の行使により経営改革や商号変更を行い、利益配当を得る権限を持つことになる。株式取得に際しては、当該事業が別途定めのある特定の法律の適用を受ける事業である場合を除き、当局等の事前承認は不要となる。一般的に売り主は、キャピタルゲインがあれば、それに基づいて所得税を課されることになる。なお、株式譲渡文書には、譲渡価格又は株式払込金額のいずれか大きい方の0.1%の割合で印紙税が課される。資産取得取得者は、対象会社の株式ではなく、その資産の買取りを選択することもある。この方法は、取得者が対象会社の負債や法的責任まで取得することを望まない場合に好んで用いられ、負債や法的責任は対象会社に残ることになる。この方法の下では、取得者は、棚卸資産、売掛債権、オフィス賃貸借、知的財産権等といった資産のすべてを引き継ぐか、一部を引き継ぐかを選択できる。また、取得者は、どの従業員を移動させるかについても選択できる。資産の取得には、通常、取締役会及び/又は株主総会の決議が必要となり、また、いくつかの関係当局や第三者との間で事前承認の取得、通知、交渉等を行うことが必要となることもある。30対象会社としては、資産譲渡の代金を計上し、生じた利益に係る所得税を支払わなければならない。仮に対象会社が付加価値税登録を受けている場合、7%の付加価値税が動産の販売に適用され、3.3%の特定事業税が不動産の販売に適用されることになる。所得税、付加価値税及び特定事業税の控除は、一定の条件の下で認められている。9.2 各方法を実施する上での手続及び実施に要する時間はどうなっていますか。株式取得タイ法の下では、会社における株式売買又は株式譲渡は、譲渡人及び譲受人が、少なくとも1人の立会人が証明した株式譲渡に関する法的文書を締結するだけで法的な効力が生じることになる。もっとも、これに続く手続として、株主名簿への登録、株券の失効及び再発行、株式登録機関への新しい株主の届出といったいくつかの手続がある。取得者は譲渡契約の締結に先立ち、対象会社のデュー・ディリジェンスを行うのが一般的である。その結果が満足のいくものであれば、取得者は、販売、表明保証、クロージング等の諸条件を明記すべく売り主との間で株式売買契約を締結することになる。資産取得資産取得は、デュー・ディリジェンスと資産譲渡契約の締結後、従業員と再交渉するとともに、現実の引渡し及び関係当局への登録(一定の資産について)をすることで実行される。上記二つの方法のタイミングに関しては、デュー・ディリジェンスの範囲、交渉や契約書ドラフトの改訂、関係当局との間で必要な処理(必要とされる場合)といった様々な要因によって異なってくる。一般的には、株式譲渡の実行の方が資産譲渡よりも単純であり、要求される行為も少ないため、資産譲渡に比べて時間はかからないと考えられる。9.3 具体的な事案に際して、どの方法が最も適切かを判断する基準について教えてください。特定の事案に対する適切な方法を判断する基準には、以下の要素が含まれる。• 各方法に課される税金及び政府関係諸費用• 会社の負債• 係属中の訴訟や税務監査、労使紛争といった既存の又は潜在的な会社の法的責任一般的には、会社の負債や法的責任の継承を回避することを望む場合を除き、ほとんどの取得者は株式取得を選択すると考えられる。319.4 組織再編に関わる会社の一つが上場会社である場合、追加的に必要となる条件があれば教えてください。対象会社がタイ証券取引所に上場している公開会社であり、株式取得が全株式の25%又はその倍数の割合の移転を伴う場合、証券取引法は、取得者が証券取引委員会が定める規則と手続に従って株式公開買付を行うことを要求している。株式公開買付の目的は、取得者が主要株主に申し入れたのと同じ価格での一般的な買取申込みを対象会社のすべての既存株主に対して行うことを取得者に義務付けることによって、少数株主に公正なエグジットの機会を与えることにある。9.5 会社の一定割合の株式取得を制限する規制にはどのようなものがありますか。また、強制的公開買付規制が適用されるのはいつですか。原則として一定割合の株式取得を制限する規制は存在しないが、取得者が外国人で、対象会社が卸売業若しくは小売業、仲介業若しくは代理業、レストラン業、ホテル業、又はその他のサービス業といった外国人事業法の規制を受ける事業に従事している場合はこの限りではない。これらの事業については、外国人が事業許可を得ていない限り、外国人の所有は全株式の49%に制限される。さらに、特定の事業については、外国人所有者に異なるパーセンテージの制限を課す規定も存在する。タイ証券取引所に上場している公開会社に関しては、強制的な買収規制(株式公開買付)は25%で発動することになる(前記9.4参照)。9.6 外国会社も、上記組織再編方法を用いることができますか。外国人取得者は、株式取得の方法も資産取得の方法も利用できる。9.7 タイ国内の事業又は会社を売却又は取得することにより生じる可能性のある反競争的な結果を制限するための法律又は他の形態の規制は存在しますか。存在する。取引競争法は、取引競争委員会が許可した場合を除き、独占や不公正な取引制限につながるような事業合併(株式取得及び資産取得を含む旨定義されている。)に制限を課している。しかしながら、今のところ取引競争委員会は、許可要件を満たす「事業合併」であるかを判断する基準(例えば、市場占有率、粗利益、資本金額、株式数等)を定めていない。3210. 租税10.1 会社にタイの所得税が課税される範囲は、どのように決定されていますか。タイの法律により設立された法人及びタイで事業を営む外国法人には所得税が課される。タイで事業を営んでいるわけではないが、タイからある種の収入を得ている外国法人には所得全体に対する源泉徴収課税の形で所得税が課される。10.2 税務上、居住地(住所)はどのように取り扱われますか。タイで設立された法人は税法上の居住者とみなされ、国内源泉及び国外源泉の双方から得る全世界所得に対して所得税が課される。10.3 法人税率及びその適用方法について教えてください。法人所得税は、1事業年度に得た課税所得に対して30%の割合で課される。2012年1月1日以後に開始される事業年度の法人所得税は23%に、2013年1月1日以後に開始される翌2事業年度の法人所得税は20%に減額される。2012年1月1日以降に開始される事業年度においては、当該事業年度における総所得金額が3000万タイバーツを超えない中小企業に対しては、課税所得のうち最初の15万タイバーツについては免税、15万タイバーツを超える部分については15%から23%の累進税率という軽減された税率が適用される。2013年1月1日以後に開始される事業年度以降は、他の適用条件は同様であるが、中小企業に対する累進税率は15%から20%に減額される。10.4 外国会社がタイ国内で得た所得に課される税率を教えてください。タイで事業を営む外国法人は、タイで営んでいる事業から得た課税所得に対して30%の法人所得税が課される。2012年1月1日以後に開始される事業年度の法人所得税は23%に、2013年1月1日以後に開始される翌2事業年度の法人所得税は20%に減額される。さらに、税引後の利益をタイ国外に送金した場合又は送金したとみなされる場合は10%の利益送金税が課されることになる。タイで事業を営んでいるわけではないが、タイからある種の収入を得ている外国法人(通常、サービス料、ロイヤルティ、利子、配当、キャピタルゲイン、賃貸料、専門家報酬の形で収入を得ている外国法人)には、10%の源泉所得税が課される配当を除き、15%の源泉所得税が課される。10.5 タイでは、他にどのような税金を支払う必要がありますか。タイでは他に以下の税金を支払う必要がある。33• 付加価値税• 特定事業税• 市町村税• 印紙税• 土地家屋税10.6 配当には課税されますか。個人であるか法人格を有する団体であるかにかかわらず、外国人株主が受け取る配当には10%の源泉所得税が課される。10.7 源泉徴収制度はありますか。源泉徴収制度は、個人又は法人格を有する団体に対して支払われる様々な種類の所得に対して適用される。源泉徴収される税額は、所得の種類や受取人の税法上の地位により異なる。10.8 タイでは、キャピタルゲインが課税の対象となりますか。タイではキャピタルゲインに対する分離課税は無い。キャピタルゲインも通常の所得と同様の方法で課税される。11. 紛争解決11.1 タイにおける民事訴訟手続の概要を教えてください。訴訟上の請求は、当該事件につき管轄権を有する裁判所に対して手数料とともに訴状を提出することにより始まる。裁判所が訴状を受理すると、原告は、裁判所に対して呼出状の発行を要請し、呼出状及び訴状を被告に送達するための呼出費用を支払わなければならない。呼出状及び訴状は裁判所事務官から被告へ送達される。裁判所は、一定の場合に、直接送達の代わりに補充送達を命じることがある。送達は、配達証明書付きの書留郵便で、新聞広告で、又は被告の居住地、勤務地若しくは裁判所に掲示することによって行われる。34通常、呼出状と訴状を受領してから15日以内に、被告は、原告の主張の全部又は一部につき明確に認否をし、否認する理由を述べ、反訴を行うことで(反訴は民事事件でのみ可能である。)、これに応じなければならない。そして、今度は原告が、被告の答弁書(反訴状を含む。)を適切に受領した後15日以内に、反訴に対する答弁を行わなければならない。合理的な理由があれば、これらの期間は延長することが可能であるが、裁判所の許可が必要である。その後、公判前審問期日が設定され、当該期日において裁判所は当該事件における争点を確定し、口頭弁論期日を設定することになる。裁判所の事件処理状況によっては、口頭弁論期日が6か月から1年後に設定されることもある。裁判所は当事者に対する和解勧奨も行っており、口頭弁論期日に先立ち1回以上の和解期日が設定されることもある。相手方当事者や第三者の有する既知の書証に対する提出命令を裁判所に申請することや、証拠提出のため証人の召喚を要請することも、当該書証又は証人がタイに存在する場合には可能である。各当事者は、最初の証人による証言が行われる日の少なくとも7日前に、裁判所及び反対当事者に対して証拠の最初の一覧を提出することが要求される。証拠の追加の一覧は、証人尋問の初日後15日以内に裁判所に提出すれば良い。いずれの当事者も、合理的な根拠があることを示すことができれば、期限後においても新たな証拠を提出することができる。証人には書証が本物であることを証明することが要求される。証人の証言はタイ語でなされるか、タイ語に訳されなければならない。民事訴訟法により、タイ語を話せない者に対しては通訳をつけることが認められるが、通訳は関係当事者が用意しなければならない。一定の裁判所では、外国にいる証人がテレビ会議により証言することを認めるようになった。かかる取扱いが認められない場合、外国にいる証人による証言は、外国の裁判所に対する嘱託書の利用を通じて行われている。すべての証拠調べが終わると、両当事者は、適切な証拠や裁判例を引用しつつ自らの主張を支える論拠を含む最終弁論を提出することが認められる。判決は、口頭での言い渡しが認められる小規模なケースを除いて、書面で作成され法廷において読み上げられる。判決は、一般的に、各当事者の行った事実の提示や論拠の陳述及び裁判所の判断を説明するものである。控訴裁判所及び最高裁判所に対する上訴は、15日以内になされなければならないとされる労働裁判の場合を除き、判決が言い渡されてから1か月以内になされなければならない。上訴は、それ自体では、第一審裁判所の判決又は命令の執行を停止することにはならず、上訴と同時に又は上訴後に、執行停止のための申請書を別途提出しなければならない。3511.2 タイでは、外国判決はどのように執行されますか。タイは、外国判決の執行に関する二国間又は多国間協定には参加しておらず、それ故、タイの裁判所は外国判決を執行しない。外国判決は、タイで新たに開始された裁判において証拠として受け入れられることがあり、当該証拠がタイの公序良俗に反しないものであれば、それは説得的な証拠とすることができる。11.3 タイにおいて利用可能な裁判外紛争処理手続にはどのようなものがありますか。タイにおける裁判外手続としては、1987年仲裁法と置き換えられた仏暦2545年(2002年)仲裁法に基づく仲裁が認められている。タイの仲裁法は、概して国連の国際商取引法委員会(UNCITRAL)が作成した国際商事仲裁モデル法に従っている。仲裁条項は、商事契約、特に国際取引及び建設契約において次第に一般化してきている。タイ裁判所は、しばしば裁判所監督の下で調停を実施する。民事訴訟法は、全当事者又は特定の当事者が在廷している場合には、その弁護士の同席の有無を問わず、裁判所が非公開の調停を実施することを明示的に認めている。さらに、裁判所には、調停を支援する調停人として、当事者から独立した者を任命する権限も与えられている。裁判所は、可能であれば当事者に調停を勧めるが、かかる調停は強制的なものではない。なお、タイの紛争当事者は、ほとんどの場合私的な交渉を通じて和解している。11.4 仲裁判断は、タイではどのようにして執行されますか。外国で言い渡された仲裁判断がタイを当事者とする条約、協定又は国際合意に服する限り、タイで言い渡された仲裁判断の執行と外国で言い渡された仲裁判断の執行との間に差異は無い。ニューヨーク条約及びジュネーブ議定書の加盟国で言い渡された仲裁判断については、両条約の加盟国であるタイにおいて承認及び執行されることになる。したがって、通常、外国判決は執行されなくても、外国の仲裁判断は執行されることになる。仲裁判断の取消しを求める申立書は、当該判断を受領した日から90日以内に、裁判所に提出しなければならない。国際商事仲裁モデル法の下では、仲裁判断は当該判断が出された国においてのみ取り消すことができるとされており、仲裁判断が取り消されると、当該仲裁判断は世界中で法的強制力を有しないこととなる。一方当事者がタイにおいて仲裁判断に従うことを拒否した場合には、その執行を命じる裁判所の判断が得られた後でなければ当該仲裁判断を執行することはできない。仲裁判断の強制執行を求める申立書は、当該仲裁判断の執行が可能となった日から3年以内に裁判所に提出しなければならない。裁判所において執行してはならないとの判断が示されると、当該仲裁判断はタイ国内では法的強制力を有しないこととなる。3611.5 タイの裁判所において仲裁判断を争うには、どのような根拠がありますか。仲裁判断の取消し又は執行不能の根拠は類似している。すなわち、仲裁法40条及び43条は、仲裁判断又はその執行に異議を唱える当事者が以下の事由が存することを証明した場合には、裁判所は当該仲裁判断を取り消し、又はその執行を許可しないことができると規定している。• 仲裁契約の当事者のいずれかが、当該当事者に適用される法律上、行為能力の無い者であること。• 仲裁契約が、当事者が合意した国の法律に基づき、又はそのような合意が無い場合には仲裁判断が出された国の法律に基づき、拘束力を有しないこと。• 仲裁判断の取消しを申し立てた当事者が、仲裁人の選任若しくは仲裁手続につき事前に正式な通知を受けていない、又はその他の理由により仲裁手続において主張立証ができなかったこと。• 仲裁判断が仲裁契約の範囲外の紛争を扱っているか、又は仲裁契約の範囲外の判断を含んでいること。ただし、仲裁契約の範囲外の仲裁判断が、範囲内の仲裁判断と区別できる場合には、裁判所は、仲裁契約又は仲裁条項の範囲外の部分についてのみ除外し、又は執行しないことができる。• 仲裁裁判所の構成若しくは仲裁手続が当事者の合意に従っていないか、又は当事者が別段の合意をしていない場合には仲裁判断が出された国の法律に従っていないこと。• 仲裁判断が未だ拘束力を有しないこと、又は管轄裁判所の判断若しくは仲裁判断がなされた国の法律により取り消され、若しくは停止されていること。なお、管轄裁判所に対して仲裁判断の取消し又は停止が求められている場合を除き、裁判所が適切であると判断した場合には、当該事案における尋問を一時休止することができる。また、裁判所は、申立当事者から請求があった場合には、執行を求める者に適切な担保を提供するよう命じることができる。裁判所は、(独自に)以下の事実を発見した場合にも、仲裁判断を取り消し、又は執行を拒絶することができる。(1) 仲裁判断が、法律上仲裁による解決ができない紛争を含むものであること、又は(2) 仲裁判断の承認又は執行が公序良俗に反すると認められること以 上(2010年9月16日現作成)(2012年1月10日現改定)なお、本法律ガイドは一般的なものであり、特定の事実に基づく法的意見や助言ではない点にご留意ください。